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3Dプリンター総研のミッションと事業


Mission

3Dプリンターの技術革新によってもたらされる、新しいビジネスやサービスを、市場とテクノロジーの高度な橋渡し役となって創出し、普及発展させ、日本のものづくり産業やサービス産業、教育・芸術分野の活性化や発展に寄与する。


事業概要

3Dプリンター分野に関係する新事業開発、事業戦略の策定、技術開発戦略の策定、調査分析、アライアンスの仲介、技術導入コンサルティング等



強み

最先端の技術情報・世界の最新情報・多分野の市場情報を収集する力、理解分析する力、それを元に予見する力。 (株)マイクロジェット 3Dプリンター技術研究所との提携による専門技術領域に踏み込んでの提案。 新事業開発やマーケティングの専門家、博士号を有する3Dプリンター技術の専門家等ハイレベルなコンサルタント。



News

2020年7月7日 【事務所移転のお知らせ】
当社事務所は、東京都小金井市に移転いたしました。住所など詳細はこちら
2020年6月8日 【東京都済生会中央病院へフェイスシールドを無償提供いたしました】
この度、当社では、株式会社マイクロジェット、株式会社ラナエクストラクティブ、RANA CUBIC(RaNa Unitedグループ)の4社連携にて、新型コロナウイルス感染症対応に尽力されている東京都済生会中央病院への支援を目的として、3Dプリンター造形によるフェイスシールド100セットを無償提供いたしました
2020年3月4日 【イベント開催延期のお知らせ】
3月28日(土)開催予定の「3Dプリンターものづくり体験ワークショップ」は、新型コロナウイルスの影響により延期とさせていただきます
2020年2月28日 【新聞掲載のお知らせ】
2020年2月25日、日刊工業新聞26面に、「シリコーン3D造形受託」に関する記事が掲載されました
2020年2月15日 【展示会出展のお知らせ】
第2回 次世代3Dプリンタ展(開催2/26-2/28)に出展いたします
2/26(水)~2/28(金) 幕張メッセ ホール9 ブース№ 46-33
2020年2月14日 【イベントのお知らせ】
3Dプリンターものづくり体験ワークショップを行います
3/28(土) 東京都小金井市、東京農工大学 小金井キャンパス内 ㈱マイクロジェット東京支社
2020年2月12日 【Go SOZO Tokyo 2020 Spring展来場の御礼】
Go SOZO Tokyo 2020 Spring展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました
2020年1月29日 【展示会出展のお知らせ】
Go SOZO Tokyo 2020 Spring展で3Dプリンター & 3Dプリンターペンの体験教室を行います
2/11(火) 池袋サンシャインシティ 展示ホールA1 ブース№ C-7
2019年2月10日 【TCT Japna2019展来場の御礼】
TCT Japna2019展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました
2018年8月3日 【展示会出展のお知らせ】
Maker Faire Tokyo 2018展に出展致します。8/4(土)~8/5(日) 東京ビッグサイト ブース№S-13-04(西2ホール)
2018年8月3日 【3Dプリンター販売開始】
SLS方式でありながら驚異の低価格を実現した、Sintratec社製樹脂専用の3Dプリンター「Sintratec Kit」の日本正規販売代理店となりました
2018年7月2日
【第29回設計・製造ソリューション展来場の御礼】
第29回設計・製造ソリューション展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました
2018年5月23日
【展示会出展のお知らせ】
第29回設計・製造ソリューション展に出展致します。6/20(水)~6/22(金) 東京ビッグサイト 東3ホール ブース№東21-30
2018年2月19日
【3D Printing 2018展来場の御礼】
3D Printing 2018展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました
2018年1月12日
【展示会出展のお知らせ】
3D Printing 2018展に出展致します。 2/14(水)~2/16(金) 東京ビッグサイト 東6ホール ブース№6J-23
2017年12月1日
【アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社との業務提携締結のお知らせ】
株式会社3Dプリンター総研は、世界最初の経営コンサルティングファームの日本法人であるアーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社と3Dイノベーション分野のコンサルティングで業務提携することに合意致しました
2017年6月26日
【第28回設計・製造ソリューション展来場の御礼】
第28回設計・製造ソリューション展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました
2017年5月24日
【展示会出展のお知らせ】
第28回設計・製造ソリューション展に出展致します。6/21(水)~6/23(金) 東京ビッグサイト 東1ホール ブース№43-29
2017年2月20日
【3D Printing 2017展来場の御礼】
3D Printing 2017展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2017年1月16日
【展示会出展のお知らせ】
3D Printing 2017展に出展致します。 2/15(水)~2/17(金) 東京ビッグサイト 東6ホール ブース№6L-22
2016年12月26日
【セミナーご参加の御礼】
「formnext 2016 にみる3Dプリンター最前線セミナー」はご好評のうちに終了いたしました。ご参加ありがとうございました
2016年6月27日
【第27回設計・製造ソリューション展来場の御礼】
第27回設計・製造ソリューション展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2016年6月17日
【「3Dプリンター用材料 開発・実験・分析サービス」開始】
弊社の関連会社㈱マイクロジェットと㈱東レリサーチセンターは業務提携を行い、 「3Dプリンター用材料 開発・実験・分析サービス」 としてワンストップで造形実験から分析まで受託可能な新サービスを開始いたしました。
2016年5月31日
【展示会出展のお知らせ】
第27回設計・製造ソリューション展に出展致します。6/22(水)~6/24(金) 東京ビッグサイト 東3ホール ブース№東7-38
2016年2月3日
【3D Printing 2016展の御礼】
3D Printing 2016展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2015年12月22日
【展示会出展のお知らせ】
3D Printing 2016展に出展致します。 1/27(水)~1/29(金) 東京ビッグサイト 東6ホール&会議棟 ブース№6G-20
2015年12月11日
【セミナーご参加の御礼】
「EuroMold2015 & formnextにみる3Dプリンター最前線セミナー」はご好評のうちに終了いたしました。ご参加ありがとうございました
2015年8月25日
【視察ツアー募集開始のお知らせ】
Euromold2015展の現地解説ツアーを企画いたしました。Euromold 2015 3Dプリンター現地解説ツアー
※お申し込みは終了しました
2015年7月3日
【第26回設計・製造ソリューション展来場の御礼】
第26回設計・製造ソリューション展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2015年5月28日
【展示会出展のお知らせ】
第26回設計・製造ソリューション展に出展致します。6/24(水)~6/26(金) 東京ビッグサイト 東3ホール ブース№東8-38
2015年2月27日
【3D Printing 2015展来場の御礼】
3D Printing 2015展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2014年12月19日
【展示会出展のお知らせ】
3D Printing 2015展に出展致します。 1/28(水)~1/30(金) 東京ビッグサイト 東6ホール&会議棟 ブース№6D-09
2014年10月
(株)3Dプリンター総研設立 山口修一が代表取締役に就任

セミナー・講演会情報

2019年12月21日
【セミナー題名】 formnext 2019 にみる3Dプリンター最前線
 開催日:2019年12月20日(金)※満席により、お申込みは終了しました
2018年12月10日
【セミナー題名】 formnext 2018 にみる3Dプリンター最前線
 開催日:2018年12月7日(金)※満席により、お申込みは終了しました
2017年11月9日
【セミナー題名】 formnext 2017 にみる3Dプリンター最前線
 開催日:2017年12月15日(金)※満席により、お申込みは終了しました
2017年4月7日
【セミナー題名】 3Dプリンターを利用した複合材料成形と応用展開
 開催日:2017年4月7日(金) ※満席により、お申込みは終了しました
2016年12月26日
【セミナー題名】 formnext 2016 にみる3Dプリンター最前線
 開催日:2016年12月22日(木) ※満席により、お申込みは終了しました
2016年11月10日
【セミナー題名】 TRCものづくり支援シンポジウム2016
 開催日:2016年12月15日(木) ※満席により、お申込みは終了しました
2016年10月20日
【セミナー題名】 再生医療の産業化に向けた調製・製造・3Dプリンティング技術
 開催日:2016年12月15日(木) ※満席により、お申込みは終了しました
2016年10月20日
【セミナー題名】 炭素繊維複合材料用3Dプリンターの新技術と用途展開
 開催日:2016年11月21日(月) ※満席により、お申込みは終了しました
2015年12月11日
【セミナー題名】 EuroMold 2015 & formnext 2015 にみる3Dプリンター最前線
 開催日:2015年12月10日(木) 開催場所:AP品川 ※満席により、お申込みは終了しました
2015年8月18日
【講演会ご参加の御礼】 先日行われました独立行政法人中小企業基盤整備機構 平成27年度第1回3Dプリンターセミナーにて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2015年5月21日
【講演会ご参加の御礼】 先日行われました長野県工業技術総合センター平成27年度科学技術週間行事にて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2015年3月11日
【講演会ご参加の御礼】 先日行われました長野県中小企業団体中央会平成26年度経営セミナーにて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2015年1月20日
【セミナー題名】 EuroMold 2014から見えてきた3Dプリンティングの未来
開催日:2015年1月21日(水) 開催場所:㈱3Dプリンター総研セミナールーム 
※満席によりお申し込みは終了しました

レポート・書籍情報

2020年7月20日 【最新書籍情報!】
3Dプリンタ用材料開発と造形物の高精度化
2020年5月15日 【最新書籍情報!】
2020年版 3Dプリンタ/造形機の国内市場
2020年3月16日 【最新レポート情報!】
formnext2019 報告レポート<formnext 2019 にみる3Dプリンター最前線>
2020年3月4日 【最新書籍情報!】
産業用3Dプリンターの最新技術と市場
2019年8月30日 【最新書籍情報!】
3Dプリンター・造形材料の市場動向と最新業界レポート
2019年5月20日 【最新書籍情報!】
2019年版 3Dプリンタ/造形機の国内市場
2018年12月17日 【最新レポート情報!】
formnext2018 報告レポート<formnext 2018 にみる3Dプリンター最前線>
2018年7月9日 【最新書籍情報!】
産業用3Dプリンターの最新技術と先進分野への応用
2018年7月9日 【最新書籍情報!】
『2018年版 3Dプリンタ/造形機の国内市場』
2018年1月19日 【最新レポート情報!】
formnext2017 報告レポート <formnext 2017 にみる3Dプリンター最前線>
2017年6月21日 【最新書籍情報!】
『2017年版 3Dプリンタ/造形機の国内市場』
2017年5月31日 【最新レポート情報!】
formnext2016 報告レポート <formnext 2016 にみる3Dプリンター最前線>
2017年2月28日 【最新書籍情報!】
バイオ・医療への3Dプリンティング技術の開発最前線
2016年3月28日 【最新書籍情報!】
3Dプリンター・造形材料の開発動向と市場 ~IoT時代に求められるモノづくり~
2016年1月27日 【最新書籍情報!】
「新たなものづくり」3Dプリンタ活用最前線
2015年12月18日 【最新レポート情報!】
『euromold2015 & formnext2015 報告レポート』
2015年5月14日 【最新書籍情報!】
『産業用3Dプリンターの最新技術・材料・応用事例』
2015年5月14日 【書籍情報!】
『3Dプリンターの材料技術の開発動向と市場展開』
2015年2月25日
EuroMold 2014 報告レポート発売
2015年1月
EuroMold 2014 最新レポート
2013年11月
3Dプリンターに関する特許分析レポート

世界の3Dプリンターニュース

掲載日:2020年10月15日:アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議2021がオンラインで開催へ
北米最大規模の3Dプリンティング関連展示会のアディティブ・マニュファクチャリング戦略会議2021が、オンラインで開催されることとなった。新型コロナウィルスの感染拡大の影響によるもので、同展示会開催開始以来初のオンラインによる展示会となる。展示会の開催期間は2021年2月9日から12までの4日間で、事前の参加申し込みが必要。10月21日までの参加申し込みには割引料金が適用される。開催日前日の2月8日にはプレカンファレンスも開催される。 出展者によるバーチャル展示会に加え、医療・歯科医療、アディティブ・マニュファクチャリング用素材、ソフトウェア・オートメーションなどをテーマに各種のトークセッションなどが行われる。展示会最終日の12日には、バイオ3Dプリンティングに関するトークセッションが行われる。 新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、アディティブ・マニュファクチャリング関連展示会の開催中止や、オンラインでの開催を余儀なくされるケースが相次いでいる。毎年ドイツのフランクフルトで開催されている世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のFormnextも、今年はオンラインでの開催を余儀なくされている。 業界関係者の多くは、展示会をオンラインで開催するトレンドは来年2021年になっても続く可能性があると予想している。
掲載日:2020年10月14日:Formnextコネクトのバーチャル展示会の出展者が明らかに
新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が続く中、オフラインでの開催を断念した世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のFormnext 2020改めFormnextコネクトの出展者が明らかになった。 オンラインでのバーチャル展示会には、スリーディーシステムズ、ストラタシス、フォームラブズ、GEアディティブ、HP、カーボン、マークフォージド、SLMソルーションズなどの3Dプリンターメーカーのほか、BASF、マテリアライズ、レニショー、シーメンズなどの化学メーカーや、オートデスクなどのソフトウェアメーカーが出展する。日本からは三菱重工が出展する。 当初通常通りオフラインでの開催が予定されていたFormnext 2020は、新型コロナウィルスのパンデミックが収束の兆しを見せない中、オンラインでの開催への変更を余儀なくされた。Formnextは、毎年11月にドイツのフランクフルトで開催され、毎年多くの入場者を集めていた。 Formnextコネクトでは、バーチャル展示会に加えて各種のパネルディスカッションなども行われる。また、AIを使ったビジネスマッチングセッションなども行われる。 Formnext主催者のマサゴ・メッセ・フランクフルトGmbHのサシャ・ヴェンズラー副社長は、「Formnextコネクトは世界中のアディティブ・マニュファクチャリング業界関係者に新製品やアイデアなどの情報や、ディスカッションやニュービジネスの機会を提供しています。一年が終わる前の最大のイベントとなっています」とコメントしている。
掲載日:2020年10月13日:Printrbotが事業再開、新型3Dプリンターをリリース
2018年7月に事実上経営破綻した3DプリンターメーカーのPrintrbotが2年ぶりに事業を再開する。Printrbot創業者でCEOのブルック・ドラム氏が自身のツイッターで明らかにした。 現地時間の先週投稿されたドラム氏のツイートによると、ドラム氏は新たに開発したFDM3Dプリンター「Printrbot Pro」を1099ドル(約11万6500円)で販売するという。「Printrbot Pro」はアメリカで製造され、アメリカ国内でのみ99台販売されるとしている。 Printrbotは、2010年に牧師出身のドラム氏が設立。2011年に小型組立3Dプリンター「Printrbot simple」のキックスターターキャンペーンを展開、83万ドル(約9300万円)を集めるヒットキャンペーンとさせた。Printrbotは低価格を売りに、学校などの教育機関を中心にユーザー層を拡げていた。しかし、設立当初よりオープンソースポリシーを徹底し、また価格が相応に安すぎるとの評判を受け、事業としての採算性が確保できているのか疑問視する向きが多かった。実際に、同社の経営は終始赤字が続き、2018年の経営破綻という結果になった。 Printrbotのホームページによると、同社は負債などの債務を一掃し、フレッシュな状態でビジネスを再開するとしている。 業界関係者の多くは、Printrbotの事業を再開したドラム氏が、長年続けてきた3Dプリンターの安売り路線を脱却できるか注目している。
掲載日:2020年10月12日:イギリスの3Dプリンティング・サービスビューローがレニショーのメタル3Dプリンターを導入
イギリスの3Dプリンティング・サービスビューローのデジタル・マニュファクチャリング・センターが、イギリスの機械メーカーのレニショーのメタル3Dプリンターを導入する。サービスビューローのデジタル・マニュファクチャリング・センターが新たに導入するのはレニショーのRenAM500Qメタル・パウダーベッド・フュージョン3Dプリンターで、2000平方メートルの新プロダクションセンターに設置される。 デジタル・マニュファクチャリング・センターのキエロン・サルターCEOは、「顧客にとっての最高のテクノロジーパートナーとなるためには、最先端のイノベーションを生み出すアディティブ・マニュファクチャリング技術で武装する必要があります。レニショーのRenAM500Qメタル・パウダーベッド・フュージョン3Dプリンターを選択したことは、それを実現するための手段です。製造コストも下がり、(レニショーがイギリス企業であることから)ローカルでの手厚いサポートも受けられます。我々のエンジニアもレニショーのチームと密接なコミュニケーションがとれ、さらなる学習と進化が期待できます」とコメントしている。 デジタル・マニュファクチャリング・センターは、航空宇宙や自動車などの産業セクターのユーザーに対し、メタル系およびポリマー系アディティブ・マニュファクチャリングサービスを提供している。 レニショーはイギリスを代表する機械メーカー。精密測定機器と医療機器の製造をメインとしているが、近年はメタル3Dプリンターなどのアディティブ・マニュファクチャリング関連機器の分野にも進出している。
掲載日:2020年10月11日:テキサス大学エルパソ校がヤングスタウンに3Dイノベーションセンターの分院を設立
テキサス大学エルパソ校が、オハイオ州ヤングスタウンに3Dイノベーションセンターの分院を設立する。地元のヤングスタウン州立大学と共同で設立するもので、主に航空宇宙や防衛産業のための先端アディティブ・マニュファクチャリング技術やサプライチェーンを研究する。 ヤングスタウンはアメリカ最大のアディティブ・マニュファクチャリング関連業界団体のアメリカ・メイクスの本拠地であり、アメリカ有数のイノベーション・インキュベーション施設を有する工業集積エリア。アメリカ防衛省が運営するマニュファクチャリング・イノベーション研究所も設置されている。 テキサス大学エルパソ校ケック3Dイノベーションセンターのライアン・ウィッカー所長は、「ヤングスタウンにおけるヤングスタウン州立大学とアメリカ・メイクスのプレゼンスは、ワールドクラスのアディティブ・マニュファクチャリング関連の専門家とのコラボレーションを可能にしてくれます。ヤングスタウンの地元経済にとってのエコシステムとなり、テクノロジーベースの多くのスタートアップ企業を生み出すことになるでしょう」とコメントしている。 テキサス大学エルパソ校は1914年設立、2万5千人の学生を抱えるアメリカ有数の有力公立大学。10のカレッジにより構成され、アメリカトップ5%の研究機関にランキングされている。
掲載日:2020年10月10日:ジャガーボット3Dが大型ペレット3Dプリンターをリリース
米オハイオ州ヤングスタウンに拠点を置くスタートアップ3Dプリンターメーカーのジャガーボット3Dが、大型ペレット3Dプリンターをリリースした。一般的なFDM3DプリンターはABSやPLAなどのポリマー系フィラメントを素材として使うが、ジャガーボット3Dのトレーズマン・ペレットプリンターは、ポリマーペレットを直接溶融して積層造形する。造形サイズは最大915 mm x 1,220 mm x 1,220 mmで、一般的なポリマー系素材に加え、ASAやナイロンなどの素材が利用できる。 トレーズマン・ペレットプリンターのリリースについてジャガーボット3Dの創業者兼CEOのダニエル・ファーンバック氏は、「ペレットはフィラメントよりもスピードが速く、フィラメントよりも多くの種類のサーモプラスチックが利用可能です。特に石油やガスなどのエネルギー産業セクターでの利用を想定しています。ペレットが一般的に使われている産業セクターの多くのシーンでニーズが存在しているでしょう」とコメントしている。 造形サイズ1立方メートルクラスの大型3Dプリンターの多くは、フィラメントではなくペレットを直接溶融する仕組を採用している。ドイツの3Dプリンターメーカーのビッグレップも、ペレットを溶融するタイプの3Dプリンターをリリースしている。ペレットはフィラメントよりもコストが安く、利用できるプラスチックの種類が豊富という利点がある。 ジャガーボット3Dは2014年設立。ヤングスタウン大学出身のダニエル・ファーンバック氏とザッカリー・ディヴェンツェンコ氏の二人が共同で設立した。
掲載日:2020年10月9日:デスクトップメタルメタルがアメリカ陸軍用アディティブ・マニュファクチャリング・プラットフォームを開発へ
米マサチューセッツ州ボストンに拠点を置く3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルメタルが、アメリカ陸軍用アディティブ・マニュファクチャリング・プラットフォームを開発する。アメリカ国防省から受注したプロジェクトの予算は240万ドル(約2億5440万円)で、コバルトフリーのハードメタルパーツの大量生産を目指す。 プラットフォームはデスクトップメタルのデスクトップ・プロダクションシステムをベースに、同社のシングルパス・ジェッティング・テクノロジーを使って開発される。それにより、一般的なパウダーフュージョンベースのアディティブ・マニュファクチャリング・プラットフォームの100倍の速さでの製造が可能になるとしている。 デスクトップメタルのアニメッシュ・ボーズ副社長は、「このプロジェクトを成功させることは、ハードメタルコミュニティにコバルトフリーのハードメタル・ソルーションを提供できるようになるのみならず、極めて複雑な形状のパーツを、これまでの大量生産方式よりもさらにスピーディーに提供することを可能にします。ハードメタルとそのアプリケーションの世界に、新たな幕開けをもたらすことになるでしょう」とコメントしている。 デスクトップメタルは2015年設立、ローコストでハイパフォーマンスのデスクトップメタル3Dプリンター「デスクトップ・スタジオシステム」や、高速アディティブ・マニュファクチャリングプラットフォームの「デスクトップ・プロダクションシステム」を開発している。デスクトップメタルにはGoogle、GE、BMW、ストラタシスなどの企業が出資している。
掲載日:2020年10月8日:オーストラリアのメタル3Dプリンティング・サービスビューローが700万オーストラリアドルの資金調達に成功
オーストラリアのメタル3Dプリンティング・サービスビューローが、700万オーストラリアドル(約5億2948万円)の資金調達に成功した。 資金調達を成功させたのはオーストラリア・アデレードに拠点を置くAML3D。調達した資金はメタル3Dプリンターなどの製造機器の開発や、スタッフの拡充などに充てられるという。 AML3Dのマネージングディレクターのアンドリュー・セールズ氏は、「既存株主と新規株主の皆様から強力なサポートが得られたことを嬉しく思います。調達した資金は、アディティブ・マニュファクチャリングの世界における業界リーダーとしての我々のポジションをより強固にするために使う予定です」とコメントしている。 AML3Dは、オーストラリア証券取引所に株式を上場し、9オーストラリアドル(約6億8000万円)の資金を調達している。同社は上場によって調達した資金を、シンガポールのアディティブ・マニュファクチャリング・センターの開設などに投じている。 AML3Dは2014年設立。オーストラリアのフリンダーズ大学学長のステファン・ガーラック氏らが中心となって設立した。設立以来、同社は独自開発したラージメタル・アディティブ・マニュファクチャリング技術を航空宇宙、自動車、医療などの産業セクターのユーザーに提供してきている。オーストラリアの産業ユーザーに加え、シンガポールを中心とするアジア太平洋地区のユーザーにサービスを提供している。
掲載日:2020年10月7日:ビッグレップが自社3Dプリンターのレンタルサービスを開始
ドイツの3Dプリンターメーカーのビッグレップが、自社3Dプリンターのレンタルサービスを開始した。レンタル期間は6カ月で、レンタル料金は月3000ドル(約31万8千円)。レンタル料金には3Dプリンターの設置費用とトレーニング費用が含まれる。レンタルサービスはアメリカ市場のユーザーにのみ提供される。 レンタルの対象となるのはビッグレップのスタジオG2シリーズ。スタジオG2シリーズは造形サイズ1000 x 500 x 500 mm の大型FDM3Dプリンターで、ASA、ABS、カーボンファイバー配合ポリマーなどの素材が利用できる。 レンタルサービスの開始について、ビッグレップのフランク・マランゲルCEOは、「(レンタルサービスの開始により)フレキシブルなターンキーのアディティブ・マニュファクチャリングソルーションを求める中小企業に、適切な価格で工業用の大型3Dプリンターを利用していただくことができるようになりました。(新型コロナウィルスのパンデミックの影響により)困難な状況の中、ユーザーは大型の長期的投資をせずに迅速でフレキシブルなソルーションを求めています。ビッグレップは、そうした企業を助け、より柔軟なマニュファクチャリング・ソルーションを提供してゆきます」とコメントしている。 ビッグレップは2014年設立、ドイツのベルリンに拠点を置き、創業当初より造形サイズ1立方メートルの大型3Dプリンターを製造、主にヨーロッパとアメリカのユーザーへ提供してきている。同社はドイツの本社に加え、アメリカンのボストンにも営業拠点を置いている。
掲載日:2020年10月6日:ICONがアメリカ政府のスモールビジネス・イノベーションファンドを獲得
テキサス州オースティンに拠点を置く建設3Dプリンティング企業のICON(アイコン)が、アメリカ政府のスモールビジネス・イノベーションファンドを獲得した。獲得した資金は月面での3Dプリント住宅建設を目指すプロジェクト・オリンパスに投じられる。 ICONの共同創業者兼CEOのジェイスン・バラード氏は、「月面に住宅を建設することは、人類の歴史にとって最もチャレンジングなプロジェクトです。科学、エンジニアリング、テクノロジー、アーキテクチャーの、最高レベルのノウハウを集結する必要があります。(プロジェクトに参加している)他社とも協業し、人類初のプロジェクトを成功させたいと思います」とコメントしている。 ICONは、NASAのマーシャル宇宙飛行センターから月面岩石のシミュレーションモデルを入手し、地球上での3Dプリントテストを行っている。テストには同社のVulcan3Dプリンターが使われ、月面に建設される予定の高さ8.5フィート(約2.6メートル)の平屋建て住宅が3Dプリントされている。 ICONは、これまでに地元テキサス州オースティンに600平方フィート(約55.74平方メートル)の3Dプリント住宅を建設するなど、建設3Dプリンティングの領域でのプレゼンスを固めてきている。同社はまた、ボランティア団体のニュー・ストーリーと共同で、ホームレスのための3Dプリント受託を建設するプロジェクトなども展開している。
掲載日:2020年10月5日:スウェーデンの3Dプリンティング・サービスビューローがイギリスの同業者を買収
スウェーデンの3Dプリンティング・サービスビューローのプロトータル・インダストリーズが、イギリスの同業者の3Tアディティブ・マニュファクチャリング・ポリマーズを買収した。プロトータル・インダストリーズは、スウェーデン最大のポリマー系アディティブ・マニュファクチャリング・サービスビューロー。スウェーデン、ノルウェー、デンマークを中心に7拠点を有し、各種の3Dプリンティングサービスや射出成形サービスを提供している。 3Tアディティブ・マニュファクチャリング・ポリマーズの買収について、プロトータル・インダストリーズのジャン・ロフヴィングCEOは、「アディティブ・マニュファクチャリング市場は、高い成長性と革新性が見込める領域です。プロトータル・インダストリーズはこれまでに多くの会社を買収し、市場でのポジションとサービス基盤、そしてブランドを確立してきました。今回の買収によりイギリスのポリマー市場における相応のポジションを確保できると確信しています」とコメントしている。 3Tアディティブ・マニュファクチャリング・ポリマーズは、イギリス・バークシャーに拠点を置く3Dプリンティング・サービスビューロー.航空宇宙、自動車、医療などの産業セクターのユーザーを中心にポリマー系3Dプリンティングサービス、メタル系3Dプリンティングサービスなどを提供してきている。同社は、2011年にサウザンプトン大学と共同で世界初の3DプリントUAV(無人航空機)を開発したことで知られている。
掲載日:2020年10月4日:アメリカ空軍が先端マニュファクチャリング・オリンピックを開催
現地時間の今月20日から23日の四日間、アメリカ空軍が先端マニュファクチャリング・オリンピックを開催する。アディティブ・マニュファクチャリングを含む最先端のマニュファクチャリング技術を競うもので、アメリカ空軍およびアメリカの国防にとってもっとも革新的で価値がある技術が審査される。新型コロナウィルスのパンデミックの影響により、アディティブ・マニュファクチャリング関連の各種の展示会の開催が中止される中、アメリカ空軍がマニュファクチャリング関連のバーチャルイベントを開催するとして話題になっている。 競技な五つのカテゴリーで行われる。カテゴリーは、TDPリレー、ボックス・オブ・パーツ床体操、マテリアル・ハードル、サプライチェーン・マラソン、アプルーバル・短距離走で構成される。 各種の技術が五つのカテゴリーで競技するほか、各界から招かれた著名スピーカーが様々なトピックでオンライン公演を行う。スピーカーにはバーバラ・バレットアメリカ空軍長官、GoogleX共同創業者兼Udacity会長のセバスティアン・スラム氏、メイ・ジェミソン宇宙飛行士、NASCAR創業者ブラッド・ケセロウスキ氏などが含まれている。 通常のオリンピックと同様、勝者には金、銀、銅のメダルがそれぞれ授与される。メダルは金メダル10万ドル、銀メダル5万ドル、銅メダル4万ドルの価値が、それぞれあるとしている。 参加費は無料で、参加申し込みはアメリカ空軍の専用ウェブサイトで受け付けている。
掲載日:2020年10月3日:コベストロがDSMのアディティブ・マニュファクチャリング事業を買収
ドイツの化学メーカー大手のコベストロが、オランダの化学メーカー大手のDSMのアディティブ・マニュファクチャリング事業を買収する。買収対象には、DSMアディティブ・マニュファクチャリングの称号で展開されている3Dプリンター用機能性樹脂製造事業や、サステナブル・コーティング樹脂関連事業などが含まれる。なお、買収価格などの詳細は明らかにされていない。 DSMは、3Dプリンター用素材のサードパーティーベンダーとして3Dプリンター黎明期から事業を展開してきたことで知られている。SOMOSブランドで提供されるSLA3Dプリンター用樹脂は、自動車、航空宇宙、医療などの産業セクターにおいて多く使われてきている。 DSMの共同CEOのディミトリ・ヴレーズ氏は、「今回の買収により、サイエンスベースと目的主導というDSMのビジネススタイルが維持されることになります。DSMにより多くのバリューをもたらし、お客様を含むすべての人に新たな戦略的可能性をもたらします。新たにコベストロの仲間に加わることで、新たなバリューとサステナビリティを獲得してゆくでしょう」とコメントしている。 コベストロは、ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州に拠点を置く化学メーカー。ポリウレタンやポリカーボネートなどの素材を中心に取り扱い、近年はアディティブ・マニュファクチャリング関連素材の領域への進出を強めている。同社はフランクフルト証券取引所に上場している。
掲載日:2020年10月2日:3DプリンターOSのCEOにミッシェル・ボックマン氏が就任
クラウドベースの3Dプリンター管理プラットフォームを開発している3DプリンターOSのCEOに、ミッシェル・ボックマン氏が就任した。ボックマン氏は、前職でHPのジェネラルマネージャー兼3Dプリンティング・デジタルマニュファクチャリング担当グローバルリーダーを務めていた。 3DプリンターOSのCEO就任についてボックマン氏は、「(3DプリンターOSが開発している)ゲームチェンジャーのプラットフォームは、すべての製造業者のビジネスの仕組を根本的に変革することになるでしょう。3DプリンターOSは、デジタルマニュファクチャリングがもたらす恩恵を余すところなく提供します。プロトタイピングの時間を削減し、エンドフェーズの3Dプリンティングワークフローにおいて、知的財産保護を含む最高レベルのセキュリティを確保します」とコメントしている。 3DプリンターOSは、2013年にアントン・ヴェデシンら三人のエンジニアが設立したスタートアップ企業。設立当初よりクラウドベースの3Dプリンター管理プラットフォームを開発し、企業や教育機関を中心にユーザーベースを拡げてきている。同社のユーザーにはGoogle、マイクロソフト、ボッシュ、ドレメルなどの企業に加え、NASA、アメリカ陸軍などの公的機関、さらにデューク大学、パーデュー大学、フロリダ州立大学などの教育機関などが含まれている。
掲載日:2020年10月1日:GEのGE9Xエンジンがアメリカ連邦航空局の型式証明を取得
GEが開発中の旅客機用大型エンジンのGE9Xエンジンが、アメリカ連邦航空局(FAA)の型式証明を取得した。これにより、GEはGE9Xエンジンの商用生産を本格化させることになる。 GE9Xエンジンは、ボーイングが開発中の大型旅客機ボーイング777Xに搭載される大型エンジン。燃料ノズルなどを含む主要部品300点が3Dプリンターで製造されている。GEによると、GE9Xエンジンは従来のエンジンよりも燃料効率が20%向上したという。 GE9Xエンジンを開発したGEアビエーションのシニア・エンジニアリング・エグゼクティブのカール・シェルドン氏は、「現在のマーケットプレースにおいて、圧倒的なポジションを獲得できるエンジンを開発したと自負しています。(アディティブ・マニュファクチャリング技術などの)様々な技術を蓄積し、このエンジンの開発に活かしてきました。これまでの蓄積を現実のものにする時が来たと思っています」とコメントしている。 GEによると、GEはこれまでに600台分のGE9Xの注文を受注しているという。GE9Xエンジンを搭載したボーイング777Xシリーズは、2022年上半期の就航が予定されている。 ボーイング777Xシリーズは、ボーイングが現在開発中の大型旅客機。全長76.5メートルは世界最長となる。ボーイング777シリーズは、日本の全日空も導入を予定している。
掲載日:2020年9月30日:ドイツ初の3Dプリント住宅が完成
ドイツ初の3Dプリント住宅が完成し、現地の話題になっている。ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州ベッカムに立てられた3Dプリント住宅は二階建ての80平方メートルの大きさで、デンマークのCOBOD建設3Dプリンターが使われた。実際の建設の前にはミュンヘン大学で事前テストが実施されたという。素材に使われたコンクリートは、地元のハイデルベルク・セメント社が提供した。 プロジェクトにはノルトライン=ヴェストファーレン州政府も協賛している。ノルトライン=ヴェストファーレン州地域担当部長のイナ・シャーレンバッハ氏は、「デジタル、ダイナミック、レディトゥプリントの三つが建設業の未来のキーワードです。我が州でドイツ初の3Dプリント住宅が建設されたことを大変誇りに思います。ノルトライン=ヴェストファーレン政府は、建設業におけるイノベーションエンジンとなる建設プリンティングにさらに投資し、業界全体をサポートしてゆきます」とコメントしている。 建設を担当したPERI社の担当者は、「建設3Dプリンティングは住宅の建設プロセスそのものを根本的に変えてしまいます。今回の住宅は第一号でしたので、慎重にプリントした結果、当初より建設に時間がかかりました。今後ノウハウを蓄積し、建設コストと時間を削減してゆきます」と説明している。
掲載日:2020年9月29日:ラスベガス・レイダーズのスタジアムに世界最大規模のトーチ像が設置
米NFL(National Football League)のラスベガス・レイダーズのスタジアムに世界最大規模のトーチ像が設置され、話題になっている。アル・デイビス記念トーチと名付けられたトーチ像は高さ93フィート(約28.34メートル)の大きさで、スタジアムの目抜き通りの中心部に設置されている。 トーチ像を制作したのは建築デザイン企業のディメンショナル・イノベーションズ社。サームウッド・コーポレーションが開発した大型3Dプリンター「ラージスケール・アディティブ・マニュファクチャリングシステム」を使い、225点のブロックを製造、トロフィー像に組み上げた。素材はカーボンファイバーを配合した強化ポリカーボネート素材が使われた。トロフィー像の総重量は10万ポンド(約45.36トン)に達した。製造にかかった総時間は5万時間に及んだ。 トーチ像は、長らくレイダーズのオーナーを務めたアル・デイビス氏を記念して作られた。アル・デイビス氏はレイダーズの選手出身で、引退後はレイダーズのアシスタントコーチ、ヘッドコーチ、ジェネラルマネージャー、リーグコミッショナー、CEO兼オーナーを、それぞれ務めた。同氏は2011年に逝去したが、その後も今に至るまでレイダーズの試合開始前にトーチに火を灯し、同氏をしのぶのが習わしとなっていた。 レイダーズは1960年にカリフォルニア州オークランドを拠点に、オークランド・レイダーズとして設立された。その後、1982年にロサンゼルスへ移転し、ロサンゼルス・レイダーズとして1994年までプレーした。1995年には古巣のオークランドへ再移転し、2019年までプレーした。ラスベガスには今年移転し、今年からラスベガス・レイダーズとしてプレーする予定。
掲載日:2020年9月28日:ストラタシス創業者スコット・クランプが年内にも引退へ
アメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシス創業者でFDM方式の3Dプリンターの発明者のスコット・クランプが、年内にも引退するという情報が流れている。著名3Dプリンターコンサルタントのテリー・ウォーラーズが自身のツイッターで明らかにした。 テリー・ウォーラーズが今月投じた投稿によると、クランプ氏はストラタシスのチーフ・イノベーション・オフィサーの地位を辞し、同社のテクノロジー・アドバイザーとして非常勤のポジションに移行しているという。同氏はストラタシスの取締役会長も務めているが、年内にも退任する意向だとしている。 スコット・クランプは、自宅の庭で娘のためにグルーガンで玩具のカエルを作っていた時にFDM方式の3Dプリンターの原理を発案、1989年に特許出願するとともに妻のリサ・トランプとともにストラタシスを設立した。ストラタシスは1992年に世界初のFDM方式の3Dプリンター「3Dモデラー」をリリースし、モノづくりにおける3Dプリンティングの歴史の幕を開けた。 2013年にはイスラエルの3Dプリンターメーカーのオブジェットと合併し、時価総額30億ドルの新ストラタシスを誕生させた。オブジェットとの合併により、クランプは創業時より務めていたCEOの職を辞し、新ストラタシスの取締役会長に就任した。ストラタシスはまた、デスクトップ3Dプリンターメーカーのメーカーボット・インダストリーズもM&Aにより傘下に収めている。
掲載日:2020年9月27日:Rugged 3Dがオハイオ州ヤングスタウンのインキュベーション施設へ移転
カリフォルニア州ウォルナットクリークに拠点を置いていた3DプリンターメーカーのRugged 3Dが、オハイオ州ヤングスタウンのインキュベーション施設へ移転した。オハイオ州の地元紙によると、同社はすでに拠点をヤングスタウン・ビジネス・インキュベーターに移し、3Dプリンターの製造を開始しているという。 Rugged 3Dの創業者コリン・ボーリング氏は、「(ヤングスタウン・ビジネス・インキュベーターに移転したことについて)このようなエコシステムが存在しているという事実を知った時は、まるで月にでも行ったような気分でした。この地において我が社が確実に成功を収めることを確信しています」とコメントしている。 ボーリング氏によると、ヤングスタウン・ビジネス・インキュベーターには、同社のほかに四社の3Dプリンターメーカーが入居しているという。ヤングスタウン・ビジネス・インキュベーターはヤングスタウン州立大学のそばに位置しており、入居している3Dプリンターメーカーでは大学から多くの学生がインターンとして勤務しているという。 ヤングスタウン・ビジネス・インキュベーターは、アメリカを代表するインキュベーション施設のひとつ。オバマ前米国大統領が大統領就任時に所信表明演説で言及したことで知られる。 インキュベーション施設とは、スタートアップ企業に廉価で製造施設やオフィススペースなどを貸し出し、インキュベート(孵化)させるための施設。多くは自治体などが出資などをして運営している。
掲載日:2020年9月26日:mHUBがハードテックスタートアップ専門インキュベータープログラムを開始
シカゴに拠点を置く3Dプリンティングビューロー・ファブラボ運営のmHUBが、ハードテックスタートアップ専門インキュベータープログラムを開始する。プログラムの実施期間は6カ月間で、スタートアップ企業は自社株式の5%をmHUBに譲渡する見返りに75,000ドル(約795万円)のキャッシュと56,750ドル(約601万円)の開発資金をそれぞれ受け取る。 プログラムは6つのセクターで実施され、最初のセクターはIIOT(Industrial Internet of Things)。ロボティクス、オートメーション、エンジニアリングなどの20の専門家で構成される審査団がプログラム対象者を選出する。 mHUBは、2017年の設立からわずか三年で900点以上の新製品をファブラボから生み出し、1億ドル以上の売上と1328人の雇用を生み出している。同社のファブラボには各種の3Dプリンターなどのアディティブ・マニュファクチャリング機器が設置され、多くのスタートアップ企業がそれらを使って各種のモノづくりに取り組んでいる。 インキュベータープログラムはアメリカで盛んに行われているベンチャー育成システムで、アクセラレーターがスタートアップ企業にシードマネーを供給し、ビジネスが発芽した段階でエクジットしてキャピタルゲインを得る仕組み。アメリカの著名アクセラレーターのYコンビネーターは、これまでにUber、AirB&B、GitHubなどの有望ベンチャー企業をインキュベータープログラムで育成している。
掲載日:2020年9月25日:ストラタシスがチーム・ペンスキーと技術提携契約を締結
アメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスが、アメリカの自動車レーシングチームのチーム・ペンスキーと技術提携契約を締結した。発表によると、ストラタシスはチーム・ペンスキーのレーシングカー用パーツ製造用3Dプリンターを提供し、パーツ製造に関する技術的な助言などを行う。 チーム・ペンスキーのティム・シンドリック社長は、「ストラタシスは、我々のレースパフォーマンスを向上させる新たなソルーションを提供してくれます。我々の3Dプリンティング戦略は、レーシングカー用パーツを最高の品質で最短の時間で製造するというものです。ストラタシスのアディティブ・マニュファクチャリングマシンは、我々のそのアプローチを確かなものにしてくれます」とコメントしている。 ストラタシスとチーム・ペンスキーは2017年から協業し、これまでに70のレースを共に闘ってきている。ストラタシスは、チーム・ペンスキーに「ストラタシスF900シリーズ」「ストラタシス・フォルタス450mcシリーズ」「ストラタシスF370シリーズ」などの3Dプリンターを提供している。 レーシングカー用パーツを3Dプリンターで製造する機運は世界的に高まっている。レースでは多くの消耗品パーツを必要とするが、3Dプリンターを活用することで必要なパーツを必要な時に必要な分だけ製造することが可能になる。 チーム・ペンスキーは、1958年にF1ドライバーのロジャー・ペンスキーが設立したレーシングチーム。これまでにF1、NASCAR、デイトナ24時間レースなどに参戦し、好成績を収めている。
掲載日:2020年9月24日:メイド・イン・スペースが世界で初めてセラミックSLA3Dプリンターを国際宇宙ステーションに設置
NASA傘下のスタートアップ企業のメイド・イン・スペースが、世界で初めてセラミックSLA3Dプリンターを国際宇宙ステーションに設置する。今月29日に打ち上げられるノースロップ・グラマン第14回コマーシャル補給ミッションの一環で行われるもので、人類史上初めてSLA方式の3Dプリンターが宇宙空間に設置される。 メイド・イン・スペースのマイケル・スナイダーCTO(チーフ・テクノロジー・オフィサー)は、「このミッションは、商業ミッションと宇宙空間の利用のためのプラットフォームとしての国際宇宙ステーションの価値を改めてデモンストレートするものです。NASAとのパートナーシップにより、宇宙空間において様々な市場ニーズに対応することが可能になりました。過去には想像もできなかったようなイノベーティブな物が誕生するかもしれません」とコメントしている。 メイド・イン・スペースは2016年に人類史上初めて国際宇宙ステーションに3Dプリンターを設置し、宇宙空間でのモノづくりを成功させた。同社は昨年10月には、3Dプリンターで使用するためのリサイクル機器も設置している。 メイド・イン・スペースは、今年6月に宇宙産業に特化したプライベート・エクイティ・ファームのAEインダストリアル・パートナーズ傘下の投資ファンドのレッドワイヤーに買収された。
掲載日:2020年9月23日:ExOneがエントリーレベルのバインダージェット3Dプリンターをリリース
ドイツのハイエンドメタル3Dプリンターメーカーで米ナスダック上場のExOneがエントリーレベルのバインダージェット3Dプリンターをリリースした。「イノベントプロ」と名付けられた3Dプリンターは、ExOneによるとエントリーレベルのバインダージェット3Dプリンターとしては最先端レベルで、教育機関や研究施設などを含む様々な産業セクターで利用できるとしている。 バインダージェット3Dプリンティングは、液体のバインダーを素材パウダーに噴射して硬化させて積層造形する造形技術。ExOneによると、同社のメタル・バインダージェット3Dプリンターは、20種類のメタル、セラミクス、各種の複合素材などが素材として利用できる。 ExOneのジョン・ハートナーCEOは、「我々のバインダージェット3Dプリンターは、すでに世界中の多くのお客様から高い評価をいただいています。そうしたお客様からたくさんのフィードバックをいただき、これまでになかったサイズ、スピード、性能を持ったエントリーレベルのバインダージェット3Dプリンターをリリースすることができました」とコメントしている。 なお、ExOneは米国東部標準時間の11月4日午前9時からバインダージェット3Dプリンティングに関するウェビナーを開催する。講師はバインダージェット3Dプリンティング技術の世界的な権威で、ExOneのCTOのリック・ルーカス氏が務める。ウェビナーの受講は無料だが、Zoomのアカウントの開設とZoomアプリのインストールが必要。
掲載日:2020年9月22日:WASPがデルタ3Dプリンター「デルタWASP4070テック」をリリース
イタリアの3DプリンターメーカーのWASPが、デルタ3Dプリンター「デルタWASP4070テック」をリリースした。デルタWASP4070テックは、PEEKなどの高機能エンジニアリングプラスチックに最適化してデザインされた最新シリーズ。ノズルの溶融温度は最大500℃で、ヒートベッドも最大300℃まで加熱できる。素材はPEEKのほか、PLA、ABS、ASA、PPS、PETG、PAカーボンなどが利用できる。価格は最上級クラスのインダストリアルシリーズが3490ユーロ(約43万6250円)からとなっている。 デルタWASP4070テックシリーズは、標準でWi-Fi接続機能とリモートモニタリングカメラが搭載されている。また、Gコード分析機能を内蔵した独自ファームウェアが内蔵されている。 デルタWASP4070テックのリリースとともに、WASPはPEEKを使ったPEEK3Dプリンティングサービスも開始する。PEEK3Dプリンティングサービスは、WASPがユーザーの依頼に応じて社内でプリンティングを行う。 WASPは、デルタWASP4070テックシリーズを航空宇宙、自動車、医療などの産業セクターにプロモートしてゆきたいとしている。 WASPは2012年にイタリア人電気技術者のマッシーモ・モレッティ氏が設立。これまでに世界最大クラスの建設用デルタ3Dプリンターなどを開発し、世界中の3Dプリンターコミュニティに話題を提供してきている。社名のWASPは World’s Advanced Saving Projectの略。
掲載日:2020年9月21日:ラスベガス在住の男が3Dプリント銃の製造と所有で逮捕
ラスベガス在住の男が、3Dプリント銃の製造と所有で逮捕された。逮捕されたのは30歳のジャスティン・ファム。ラスベガス市警察のプレスリリースによると、ファムはネバダ州火器登録移転記録局に登録していない銃火器を違法に製造、所有していた。銃火器の製造には30プリンターが使われていた。 ラスベガス市警察は、ファムが銃乱射事件を起こす可能性があるという匿名の通報を受け、秘密裏にファムの捜査を続けていた。ファムの自宅を捜索したところ、複数のセミオートマチック銃、サイレンサー、3Dプリンターで製造された交換部品などが見つかったという。 ネバダ州では、すべての銃火器を州に登録することを定めていて、違反者には禁固や罰金などを含む刑罰が課せられる。当局によると、ファムは最大で罰金25万ドル(約2千650万円)と懲役10年の刑が科せられる可能性があるという。 3Dプリンターで製造された銃火器は「ゴーストガン」と呼ばれ、その存在が問題視されている。一般的な銃火器と違い、ゴーストガンの多くはプラスチックなどを素材に製造されるため、金属探知機に探知されないものが多い。それゆえ、アメリカの多くの州ではゴーストガンの製造と所有を禁止している。一方で、ゴーストガンの設計図などがインターネットを通じて広く共有され、ゴーストガンを3Dプリンターで製造するケースが後を絶たない。
掲載日:2020年9月20日:ボーイングがスコットランドに3Dプリンティング研究開発センターを開設
ボーイングがスコットランドに3Dプリンティング研究開発センターを開設した。ナショナル・マニュファクチャリング・インスティテュート・スコットランドと名付けられた施設は6万スクェアフィート(約1686坪)の大きさで、1180万ポンド(約15億9413万円)の予算を投じてつくられた。センターの運営は、ボーイングと地元のストラトクライド大学先端フォーミング研究センターが共同で行う。 センターではメタル3Dプリンターなどの各種のアディティブ・マニュファクチャリング関連機器が導入され、主に航空機用部品の試作や製造などが行われる。また、3Dプリンティング技術の生産性向上、廃棄物の削減、安全性の確保、環境保護などをテーマにした各種の研究プロジェクトも展開される。 センターのジョン・レイドCEOは、「ナショナル・マニュファクチャリング・インスティテュート・スコットランドを開設できたことは業界全体にとっての新たなステップとなるだけでなく、新型コロナウィルスのパンデミック収束後の地元社会にとっての大きな希望になります。ボーイングの研究施設をスコットランドに招致でき、我々のチームとともに航空業界のサプライチェーンを構築するという重要なプロジェクトを展開できることを嬉しく思います」とコメントしている。 ボーイングは自社航空機の部品製造に3Dプリンターの利用を拡大している。同社の最新シリーズボーイング777Xシリーズは、300点のパーツを3Dプリンターで製造している。
掲載日:2020年9月19日:ポリメーカーがメーカーボット・インダストリーズの3Dプリンター用高機能フィラメントをリリース
リリースされたのはポリメーカーPC-PBT、ポリマックスPC-FR、ポリライトPCの三種類。いずれもメーカーボット・インダストリーズのFDM3Dプリンター「メソッドX」シリーズに提供される。メーカーボット・インダストリーズは、これまでに利用可能なフィラメントをオープンにするポリシーを採用しているが、ポリメーカーのフィラメントがメーカーボット・インダストリーズの初のオフィシャルフィラメントとなる。 三種類のフィラメントは、いずれもポリカーボネートをベースにしたフィラメント。ABSやPLAなどのポリマー系フィラメントに比べて反りが生じにくく、高い強度をもつのが特徴。一方、プリント後急速に固まるため、ヒートチェンバー付きの3Dプリンターでないと利用できない。メーカーボット・インダストリーズのメソッドXシリーズは、同価格帯の3Dプリンターで唯一ヒートチェンバー付きの3Dプリンター。 ポリメーカーのシャオファン・ルオCEOは、「ポリカーボネートは、特定のアプリケーションでの需要が高い素材です。高い耐火性と耐化学性を持ち、強度に優れているため、3Dプリンティングの世界を次の次元へシフトさせることになるでしょう」とコメントしている。 ポリメーカーはシラキュース大学の中国人留学生らが中心に設立したベンチャー企業で、これまでにPLAなどのポリマーベースの高品質・高機能フィラメントを開発し、世界中の3Dプリンターユーザーから高い支持を集めている。ポリメーカーのフィラメントは、日本国内では3Dプリンターメーカーのニンジャボットが取り扱っている。
掲載日:2020年9月18日:ミシガン州検察庁が3Dプリンティング・サービスビューローを捜査
ミシガン州検察庁が州内の3Dプリンティング・サービスビューローを捜査している。 捜査を受けているのはミシガン州トラバースシティに拠点を置く3Dプリンティング・サービスビューローのドリームラブ・インダストリーズ。訴えによると、ドリームラブ・インダストリーズはN95マスクなどの新型コロナウィルス関連医療用品を予定通りに出荷せず、顧客に被害を与えたとしている。 新型コロナウィルスの感染拡大により、ドリームラブ・インダストリーズは今年三月から通常の3Dプリンティング業務を停止し、N95マスクや人工呼吸器用部品などの製造を行っていた。ところが、製品の多くが予定通りに出荷されず、今もなお出荷の見通しが立っていないという。 また、ドリームラブ・インダストリーズが自社のウェブサイトで集めていた医療機関従事者への寄付金を、N95マスク製造用の原料の調達に充てていたという疑いもかけられている。 ドリームラブ・インダストリーズのブランドン・ウィリアムズCEOは、「(製品の出荷が出来ていないのは)単に作業が遅れているだけです。詐欺だという指摘はあたりません。我々は注文に応じていますが、製造に必要な原料が調達できていないのです」と説明している。 ある顧客は、ドリームラブ・インダストリーズからは当初、発注から7日から10日で製品を納品すると伝えられていた。ところが、発注から数カ月経った今も納品されていないという。 新型コロナウィルスの感染拡大が続くアメリカでは、多くの3Dプリンティング関連企業がマスクやPPEなどの医療物資の製造を行っている。医療物資の製造をめぐり、3Dプリンティング関連企業が検察当局の捜査を受けるのは極めて異例の出来事といえる。
掲載日:2020年9月17日:カーボンとCCMホッケーが史上初のNHL公認ホッケー用ヘルメットを製造
アメリカの3Dプリンターメーカーのカーボンとスポーツグッズ製造のCCMホッケーが、史上初めてNHL公認ホッケー用ヘルメットを製造した。カーボンのDLSベースの3Dプリンターを使い、ホッケー選手に合わせてラティス構造のヘルメットをカスタマイズして製造した。スーパータックスXと名付けられたヘルメットは、従来の製法で作られるヘルメットより高い強度と通気性が確保されているという。 カーボンのエレン・クルマンCEOは、「我々カーボンは、業界全体を前へ進める革新的な製品を生み出すことに集中しています。ホッケーの領域におけるトップメーカーであるCCMホッケーと提携し、革命的なホッケー用ヘルメットを製造し、ゲームチェンジすることに興奮しています」とコメントしている。 CCMホッケーのジェフ・ダルゼル製造担当副社長は、「スーパータックスXは、ヘルメット・リニア・テクノロジーを使った革新的ヘルメットです。通気性に優れ、着け心地もよく、アスリートを安全に保護します。カーボンとの協業により、ホッケーの世界にこれまでになかったイノベーションをもたらすことが出来たことを嬉しく思います」とコメントしている。 CCMホッケーでは、2021年シーズンからすべてのNHLの選手達にスーパータックスXヘルメットを供給するとしている。CCMホッケ-は、2020年シーズンにおいてコロンバス・ブルージャケッツのセス・ジョーンズ選手を含む3人のNHLプレーヤーにスーパータックスXヘルメットを提供、トライアルを行っている。
掲載日:2020年9月16日:フォームラブズが歯科医療用3Dプリンター「フォームラブズ・フォーム3BL」をリリース
マサチューセッツ州に拠点を置くSLA3Dプリンターメーカーのフォームラブズが、歯科医療用3Dプリンター「フォームラブズ・フォーム3BL」をリリースした。 フォーム3BLは造形サイズ335 x 200 x 300 mmの大きさのSLA3Dプリンターで、生体適合性素材に最適化して設計されている。フォームラブズでは、バキュームフォーミング・アライナー用モデル、サージカルガイド、マキシロフェイシャルモデルの製造などに活用できるとしている。 フォームラブズによると、フォーム3BLは、1日あたり最大48個のアライナー用モデルを製造でき、歯科技工士の生産性を飛躍的に高めるとしている。フォームラブズは、「フォーム3BLは、最低の操作回数で最大の生産性を発揮するよう設計されています。24時間フルタイムで稼働し、たった二回の操作で1日あたり48個のモデルを製造できます」と自社のウェブサイトでアナウンスしている。 フォーム3BLの価格は13,999ドル(約148万3894円)。価格には一年間のデンタルサービスプランが含まれている。 フォームラブズは2012年にマサチューセッツ工科大学のエンジニアらが立ち上げたベンチャー企業。これまでにデスクトップSLA3Dプリンター「Form1」「Form2」をリリースしている他、SLA3Dプリンター用の各種の高機能樹脂を開発している。
掲載日:2020年9月15日:ニュージーランドに高さ12メートルの3Dプリント彫像が登場
ニュージーランドに高さ12メートルの3Dプリント彫像が登場し、現地で話題になっている。 3Dプリント彫像が登場したのは、ニュージーランド北島のベイ・オブ・ブレンティの町ロトルア。ニュージーランドのマオリ・アート・アンド・クラフト所属のアーティストが、地元企業のキルウェル・ファイバーチューブ社と共同で建設した。彫像は、ニュージーランド先住民のテ・アラワ族の歴史と伝統を記念するものとしている。 キルウェル・ファイバーチューブ社のクレイグ・ウイルソンCEOによると、彫像の建設にはステンレスが素材に使われ、完成までに16,500時間、700日の時間を要したという。また、彫像全体の重量は3.8トンに及び、設置場所までの移動にはヘリコプターが使われたという。 ロトルアのスティーブ・チャドウィック市長は、「(彫像の建設は)極めて複雑ですが、多くのイノベーションを必要とする画期的なプロジェクトになりました。建設そのものも前代未聞で、設置も困難でした。しかし、彫像の建設によってテ・アラワ族の伝統を記念し、ロトルアを訪れる観光客を歓迎する新たな観光スポットとなることでしょう」とコメントしている。 彫像などの芸術作品の製造に3Dプリンターを使う機運は世界的に高まっているが、高さ12メートルもの巨大な彫像が3Dプリンターで作られるのは極めて珍しい。 ロトルアは1883年設立、人口6万5千人を抱えるニュージーランドの地方都市。市内には多くの間欠泉があり、温泉の名所としても知られている。
掲載日:2020年9月14日:カーステン・ラズムッセン氏がエヴォルブ・アディティブ・ソルーションズの取締役に就任
カーステン・ラズムッセン氏が、ストラタシスのスピンアウト企業のエヴォルブ・アディティブ・ソルーションズの取締役に就任した。ラズムッセン氏は大手玩具メーカーのレゴに2001年から勤務し、2017年からは同社のCOOを務めている。ラズムッセン氏は、レゴのショッパーマーケティング・チャネルデベロップメント担当副社長として、同社のヨーロッパ、アメリカ、アジア地域の市場拡大に貢献してきた。同氏はまた、レゴの香港法人のジェネラルマネージャーも務めている。 ラズムッセン氏の取締役就任について、エヴォルブ・アディティブ・ソルーションズのスティーブ・チルジンCEOは、「カーステンは我が社の取締役として非常に有望な人物です。彼のアディティブ・マニュファクチャリング技術とサプライチェーンマネジメント、そしてABSプラスチックのバックグラウンドは、我々に大きな価値をもたらしてくれるでしょう」とコメントしている。 エヴォルブ・アディティブ・ソルーションズは、ストラタシスの社内プロジェクトに端を発するスタートアップ企業で、独自開発したSTEP(Selective Thermoplastic Electrophotographic Process)技術をベースに、従来の射出成型方式による生産方法に匹敵するスピードと品質でアディティブ・マニュファクチャリング技術による生産能力を提供するとしている。 レゴは1932年設立のデンマークの玩具メーカー。同社が開発したレゴブロックは、今日までに世界140カ国で販売されるヒットシリーズとなっている。
掲載日:2020年9月13日:Xometryが7500万ドルの資金調達に成功
メリーランド州ガイザーズバーグに拠点を置く産業用マーケットプレース運営のXometryが、7500万ドル(約79億5千万円)の資金調達に成功した。今回の資金調達により、同社が調達した資金の総額は1億9300万ドル(約204億4580万円)となった。 出資したのは国際投資ファンドのTロウ・プライス・アソシエーションを筆頭とする投資シンジケート。デュラブル・キャピタル・パートナーズ、アローマーク・パートナーズなどのベンチャーキャピタルや、BMWベンチャーズ、デル・テクノロジーズ・キャピタル、ロバート・ボッシュ・ベンチャーキャピタル、ファウンドリー・グループなどの企業ベンチャーキャピタルも参加している。 Xometryのアーロン・リクティグ副社長は、「今回の投資は、我々のソフトウェアプラットフォーム強化や新製品開発などのプロジェクトに投じられます。今年は新型コロナウィルスの世界的な感染拡大などの逆風が吹いていますが、我が社は売上の倍増を目指しています。我々は素晴らしいチームと優れたテクノロジーを有しています。今後も引き続きグローバルスケールマニュファクチャリングを作り上げてゆきます」とコメントしている。 Xometryは3DプリンティングやCNCマシニングに特化したオンデマンド・マーケットプレースを運営している。同社の顧客にはBMW、GE、NASA、アメリカ陸軍などが名を連ねている。同社のユーザー数は、アメリカ国内のメーカーなどを中心に5,000社に達している。
掲載日:2020年9月12日:リラティビティ・スペースの共同創業者ジョーダン・ヌーン氏がCTOを辞任
ロサンゼルスに拠点を置くロケット開発ベンチャー企業のリラティビティ・スペースの共同創業者ジョーダン・ヌーン氏が、同社のCTOを辞任した。同氏がツイッターで明らかにしたもので、同氏はCTOを辞任して新たに同社のエグゼクティブアドバイザーに就任するという。 ヌーン氏はツイートで、「(リラティビティ・スペースの)共同創業者として、ロケット業界の最高の人材とともに会社を作り上げたことを幸運に、そしてありがたく思います。創業者のティム・エリスとそのチームが、3Dプリントロケットを打ち上げるというリラティビティ・スペースのミッションの実現に向けて努力し続けることを確信しています。私は新たなアドベンチャーへ乗り出しますが、リラティビティ・スペースを今後もサポートしてゆきます。詳しいことは今後明らかにします」とアナウンスしている。 ヌーン氏は、リラティビティ・スペースのCTOとしてロケット製造用大型3Dプリンター「スターゲイト」の開発に携わった。スターゲイトが製造する3Dプリントロケット「テラン1号」は、来年ケープカナベラル宇宙基地から打ち上げられる予定。 リラティビティ・スペースは、競合ロケットベンチャー企業のブルーオリジンとスペースX出身のティム・エリス氏とジョーダン・ヌーン氏が2016年に共同で立ち上げた。同社に対してはベンチャーキャピタルなどがこれまでに4,500万ドル(約47億円)を出資している。
掲載日:2020年9月11日:Massivit 3Dがソリッドプリント3Dと販売代理店契約を締結
イスラエルの大型3DプリンターメーカーのMassivit 3Dが、イギリスの3Dプリンター販売店のソリッドプリント3Dと販売代理店契約を締結した。契約によると、ソリッドプリント3Dはイギリスとアイルランドのユーザーを対象に、Massivit 3DのMassivit 1800 3Dプリンターの販売、設置、メンテナンス、テクニカルサポートを提供する。また、両社は共同でウェビナーや、3Dプリンターのデモンストレーションなども実施する。 Massivit 3Dのエレズ・ジマーマンCEOは、「ソリッドプリント3Dという確たる3Dプリンティングソルーションのプロバイダーとパートナーシップを組めたことに興奮しています。ヨーロッパにおける我々のビジネスの足掛かりとなり、特にイギリスとアイルランドのユーザーに対してはプロダクションスピードとラージボリューム3Dプリンティングの双方のメリットを提供できます。Massivit 3Dの3Dプリンティング技術により、当該市場のメーカーとデザイナーに大きなベネフィットを提供できると信じています」とコメントしている。 Massivit 3DのMassivit 1800シリーズは、独自開発されたポリマー系素材Dimengelを素材に最大117 X 150 X 180 cmのサイズの造形が可能な大型3Dプリンター。GDP(Gel Dispensing Printing)技術により、サポートなしに複雑な形状の物体を正確に造形する事が可能としている。
掲載日:2020年9月10日:ライトフォース・オーソドンティックスが1400万ドルの資金調達に成功
米マサチューセッツ州ケンブリッジに拠点を置く歯科矯正用ブラケット製造メーカーのライトフォース・オーソドンティックスが、1400万ドル(約14億8400万円)の資金調達に成功した。シリーズBとなるラウンドに参加したのは、タイシュ・パートナーズ、マトリックス・パートナーズ、AMベンチャーズなどのベンチャーキャピタルを中心に構成される投資シンジケート。バリュエーションなどの投資の詳細については明らかにされていない。 ライトフォース・オーソドンティックスは、3Dプリンターで患者にカスタマイズしたブラケットを製造する世界初のメーカーとされる。通常のワイヤーブラケットなどに比べ、アジャストメントなどに要する時間が削減できるため、治療全体の時間を大きく削減できるとしている。 ライトフォース・オーソドンティックスに出資したタイシュ・パートナーズのマネージングパートナーのウエィジ・ユン氏は、「我々は、最新の技術を活用して業界全体に革命をもたらす企業を常に探し続けています。ライトフォース・オーソドンティックスの創業者は、我々の3Dプリンティング企業の投資ポートフォリオを拡げてくれました。なによりも、ライトフォースの技術は、矯正歯科医療にかかわる歯科医師と患者の双方に大きなメリットをもたらします。ライトフォースの成功にコミットできることを嬉しく思っています」とコメントしている。 矯正歯科の領域では、古くからアライナーと呼ばれるマウスピース状の矯正器が3Dプリンターで製造され、現場で使われてきた。一方、アライナーによる矯正には一定の限界があり、歯科医師の多くが伝統的なワイヤーブラケットを使い続けているとされる。3Dプリントブラケットが、ワイヤーブラケットをどの程度リプレースできるか注目される。
掲載日:2020年9月9日:3ユアマインドが550万ドルの資金調達に成功
ドイツの3Dプリンティングソフトウェアメーカーの3ユアマインドが、550万ドル(約5億8300万円)の資金調達に成功した。出資したのはドイツの大手電力会社EnBW傘下のベンチャーキャピタルEnBWニューベンチャーズを筆頭とするシンジケート。シンジケートには3ユアマインドの初期の出資者のUVCベンチャーズ、TRUMPFベンチャー、AMベンチャーズなども含まれている。 3ユアマインドの共同創業者でCEOのアレクサンダー・シチェク氏は、「現在のマクロ経済環境は、企業にサプライチェーンの柔軟性を求めています。我が社の顧客は、我々のソフトウェアを活用し、サプライチェーンの柔軟性を確保し、ビジネスのバリューを生み出しています。EnBWニューベンチャーズをはじめとする、投資家の皆様からのサポートを受けられることを嬉しく思います」とコメントしている。 3ユアマインドは、調達した資金を国際展開の強化へ投じるとしている。同社は現在、ドイツとアメリカに活動拠点を置いているが、今後他の地域にも拠点を開設し、営業活動を開始するとしている。 3ユアマインドは2014年に、ドイツの大手メタル3DプリンターメーカーのEOSが設立したEOSアディティブ・マニュファクチャリング・ベンチャープログラムなどの出資を受けて設立された。3ユアマインドには、これまでにドイツ投資銀行、ヨーロッパ地域開発基金などの公的機関も出資している。
掲載日:2020年9月8日:イギリスの3Dプリンティング・サービスビューローがデジタル・マニュファクチャリング・センターを開設
イギリスの3Dプリンティング・サービスビューローのKWスペシャル・プロジェクツが、ノーザンプトン州シルバーストーン・テクノロジーパークにデジタル・マニュファクチャリング・センターを開設する。2000平方メートルの大きさのセンターは、2021年度第一四半期に開設予定。 センターには各種のポリマー系、メタル系3Dプリンターが設置され、自動車業界、航空宇宙業界、防衛関連産業、医療などの産業セクターに各種のアディティブ・マニュファクチャリング・サービスを提供する。 KWスペシャル・プロジェクツのキエロン・サルターCEOは、「デジタル・マニュファクチャリング・センターは、アディティブ・マニュファクチャリング技術を活用できるあらゆる産業セクターに開かれています。我々は、すべてのクライアントにベストなソルーションを提供し、我々が培ってきたアディティブ・マニュファクチャリングの経験を共有します。デジタル・マニュファクチャリング・センターのスタッフとともに、この新たな挑戦に挑めることに興奮しています」とコメントしている。 KWスペシャル・プロジェクツは、2012年にモータースポーツ業界出身のキエロン・サルター氏が設立した3Dプリンティング・サービスビューロー。当初はモータースポーツ用レーシングカーのパーツ製造などを手掛け、後に他の産業セクターにサービスを提供し、事業を拡大してきている。
掲載日:2020年9月7日:ゾートラックスがインクラウド・3Dプリンティング・マネジメントシステムをリリース
ポーランドの3Dプリンターメーカーのゾートラックスが、インクラウド・3Dプリンティング・マネジメントシステムをリリースした。3Dプリンターをクラウドベースでコントロール・モニタリングするプラットフォームで、インターネットに接続していれば世界中のどこからでも3Dプリンターを管理することが可能になる。リリースに先立ち、ゾートラックスは200台の3Dプリンターを対象にテストを行ったという。 インクラウド・3Dプリンティング・マネジメントシステムのリリースについて、ゾートラックスのラファ・トマジアクCEOは、「(リリースに先立ち)何百ものデザイン、プロトタイプ、テストプリントを毎日のように行いました。複数の3Dプリンターを同時に稼働させ、管理できるかを検証しました。3Dプリンターをリモートから管理できるようにするだけでなく、3Dプリンターの稼働履歴を閲覧可能にし、同時に操作や管理することが可能になりました」とコメントしている。 新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、3Dプリンターなどの工作機械をリモートで管理する需要が高まっている。オランダの3Dプリンターメーカーのウルチメーカーも、3Dプリンターをリモートで管理するクラウド・マネジメント・プラットフォームをリリースしている。 ゾートラックスは2013年設立。独自開発したLPD(layer plastic deposition) ベースのFDM3Dプリンターを開発し、主にアメリカとヨーロッパを中心にユーザーを増やしている。同社の3Dプリンターは、独自開発したオールインワン型の管理ソフト「ゾートラックス・スイート」とともに多くの3Dプリンターユーザーから高く評価されている。
掲載日:2020年9月6日:ドイツのフライブルク大学の研究チームがエコフレンドリー・ウッドベース3Dプリンティング素材を開発
ドイツのフライブルク大学の研究チームが、エコフレンドリー・ウッドベース3Dプリンティング素材を開発した。開発したのはフライブルク大学森林バイオマテリアル学部のマリー・ピエール・ラボリー教授率いる研究チームで、樹木から抽出されるリグリンとセルソースを配合し、自然整合性的なポリマーを構成した。リグリンは樹木からほぼ無限に抽出できるため、極めてサステナブルな素材を開発することに成功したとしている。研究チームは、開発した素材を建設業や製造業に普及させることを目指すとしている。 リグニン(Lignin)は、セルロース、ヘミセルロースと共に植物の体細胞壁を構成する主要成分。リグニンの含有率は、針葉樹で25-35%、広葉樹で20-25%に達する。植物の細胞間の接着や細胞壁の強化に役立つとされ、木材パルプの製造廃液中に大量に存在するとされる。化学的に安定していて、微生物によって分解されにくい物質とされる。 エコフレンドリーな3Dプリンティング素材を開発する機運は世界的に高まってきている。リトアニアのヴィリニュス大学の研究チームも、リサイクル可能なオプティカル3Dプリンティング用バイオマテリアル素材を開発している。 フライブルク大学は、正式にはアルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルクと呼ばれ、1457年設立のドイツで五番目に古い大学。ドイツで最も権威ある大学の一つとされ、ヨーロッパ全体においても名門大学の一つとされる。19名のノーベル賞受賞者を輩出し、哲学者エトムント・フッサールやマルティン・ハイデッガーの母校としても知られている。
掲載日:2020年9月5日:フランス軍が遠隔地基地で3Dプリンターを活用
フランス軍が遠隔地基地で3Dプリンターを活用し、話題になっている。フランス軍は、マリにある遠隔地基地でウルチメーカーとフォームラブズの3Dプリンターを活用し、プロテクティブ・シェルなどの消耗部品を製造している。約4500人の軍人が駐留する基地では、各種の消耗部品のサプライチェーンの確保が課題となるが、3Dプリンターを活用することでサプライチェーンを自己完結的に確保することに成功しつつある。 フランス軍のクエンチン需品調達係曹長は、「(フランス軍が大量に使用している)例えば、プジョーP4トラックの部品を例に挙げてみましょう。イグニションボタンが必要になった場合、本国に部品の支給を依頼します。その期間中、トラックは稼働できません。ひいては軍全体の稼働能力にも影響します。一方で、3Dプリンターを活用することで、イグニションボタンをわずかな時間で製造することができます。パーツを交換すれば、トラックはただちに稼働可能になります」とコメントしている。 クエンチン氏は、フランス軍は今後より多くの3Dプリンター用素材を試用し、3Dプリンターの活用範囲を拡大してゆくとしている。 軍隊が3Dプリンターを活用する機運は世界的に高まってきている。アメリカ空軍も、戦闘機などの航空機の消耗部品の製造に3Dプリンターを活用している。アメリカ海軍も、空母エセックス艦内に3Dプリンターを搭載し、各種の部品などの製造を行っている。自己完結的なサプライチェーンの確保が求められる軍隊においては、今後も3Dプリンターを活用がさらに進むと予想されている。
掲載日:2020年9月3日:カーボンの共同創業者ジョセフ・デシモン氏がスタンフォード大学教員に就任
アメリカの3Dプリンターメーカーのカーボンの共同創業者ジョセフ・デシモン氏が、スタンフォード大学教員に就任する。デシモン氏はカーボンを設立後、同社のCEO兼社長を務めていた。同氏は昨年11月に同社の社長兼CEOを退任したものの、取締役に留まっている。なお、デシモン氏退任後、デュポン出身のエレン・クルマン氏が社長兼CEOに就任している。 デシモン氏は、スタンフォード大学医学部放射線課、工学部化学工学課、スタンフォード大学大学院ビジネススクールの、三つの学部に所属する。同氏は医学、工学、ビジネスを包括的に学べるアカデミックプログラムの提供を構想しているという。 デシモン氏は、「スタンフォード大学ではすでに多くの素晴らしい人々にお会いしました。スタンフォード大学の豊かな学術的資産や規律に圧倒されています。学問の境界を繋げることで、人類に繁栄をもたらす新しいアイデアや発見が得られると確信しています」とコメントしている。 カーボンは、独自開発したCLIP(Continuous Liquid Interface Production)ベースの3Dプリンターを製造している。カーボンのCLIP3Dプリンターは、光と酸素を使って造形するのが特徴で、一般的なSLA3Dプリンターよりも高速で高品質の造形ができるとしている。カーボンにはJSRなどの日本企業も出資している。
掲載日:2020年9月2日:スコットランドのストラスクライド大学が1580万ポンドの資金調達に成功
スコットランドのストラスクライド大学が、1580万ポンド(約22億4360万円)の資金調達に成功した。調達した資金は、スコットランド国立製造研究所との共同プロジェクトに投じられる。 プロジェクトではスコットランドの中小企業を対象に、9つの支援パッケージが提供される。各パッケージは、それぞれの業界で3Dプリンティング技術の導入を促し、実際に活用することを目指す。 プロジェクトリーダーのステファン・フィッツパトリック氏は、「プロジェクトの目的は、スコットランドの中小企業オーナーや経営陣にアディティブ・マニュファクチャリング技術へ投資することの意味を理解していただき、彼らのビジネスをより強固なものにしていただくことです。アウトプットの品質を高め、生産性を強化し、新たな収益の柱を生み出し、廃棄物などを削減していただきます」とコメントしている。 プロジェクトではオンサイトでのトレーニングに加え、デジタル・マニュファクチャリングに関するオンライン学習プラットフォームも提供される。オンライン学習プラットフォームでは、アディティブ・マニュファクチャリング技術の活用に関する個別のコンサルティングに加え、モノづくりの現場が直面する実務上の課題などに関するコースも提供される。 ストラスクライド大学は1796年設立の、スコットランドのグラスゴーにある大学。グラスゴーの中心地に位置し、経済学、人文学、物理学、教育学などの学部を有している。
掲載日:2020年9月1日:フード3Dプリンター市場が2025年に4億7295万ドル規模へ成長
全世界のフード3Dプリンター市場が、2025年に4億7295万ドル(約501億3270万円)規模へ成長すると予想したレポートが発表された。アメリカの市場調査会社レポートリンカーの「3Dフードプリンティング・マーケットリサーチ」と題されたレポートによると、2019年時点で9871万ドル(約104億6326万円)規模のフード3Dプリンター市場は年率29.84%で成長を続け、2025年までに同規模に成長するとしている。 フード3Dプリンターの種類では、炭水化物系素材、乳製品、小麦粉系生地、野菜果物、プロテインなどを素材とするフード3Dプリンターの利用が広がるとしている。 メーカーでは、バリラグループ、ビーヘックス、キャンディファブ、チョコエッジ、Dシステムズ、ナチュラルマシーンズ、プリント2テイスト、システムズ・アンド・マテリアルズ・リサーチ、TNOなどのプレーヤーが台頭すると予想している。 また、世界的な感染拡大が続く新型コロナウィルスのパンデミックの影響についても言及し、パンデミックがあらゆる産業に影響を与え、サプライチェーンなどに変化を生じさせているとするものの、フード3Dプリンターの利用や普及については直接的な影響は少ないと予想している。 現時点では、フード3Dプリンターは一部の飲食店などにおいて試験的に使われるケースが多く、本格的な利用が始まったとはみられていない。飲食店や家庭などにおいて本格的な利用が始まることがフード3Dプリンター普及の条件になるとみられる。
掲載日:2020年8月31日:フェデリコ・ファジン氏がROBOZEに投資、アドバイザリーボードメンバーに就任
イタリアの著名物理学者のフェデリコ・ファジン氏が、イタリアの3DプリンターメーカーのROBOZEに投資し、同時に同社のアドバイザリーボードメンバー兼技術コンサルタントに就任することがわかった。ファジン氏はROBOZEの経営陣に対し、アディティブ・マニュファクチャリング・ソルーションに関する技術的なアドバイスを提供する。 ファジン氏は1941年にイタリアのヴィチェンツァ生まれ、パドヴァ大学で物理学の博士号を取得、インテルで世界初のマイクロプロセッサインテル4004の設計に関わったことで知られている。インテル勤務後、世界初のマイクロプロセッサー専業メーカーのザイログを設立し、CEOとして1980年まで同社を率いた。ファジン氏は、現在もザイログの会長を務めている。 ROBOZEのアドバイザリーボードメンバー就任についてファジン氏は、「数年前、ROBOZE創業者のアレッシオ・ロルッソ氏にお会いしましたが、その見識の高さと創造性、そして組織を率いる力に感銘を受けました。ROBOZEのメンバーになるというオファーを受けた時は即座に受諾しました。私の経験を活用していただき、ROBOZEがイタリアの企業として世界的な競争にさらに伍して行けることを期待しています」とコメントしている。 Robozeは2013年設立、イタリアのバーリに拠点を置く3Dプリンターメーカー。航空宇宙や自動車などの業界ユーザーを中心にユーザーを増やしている。
掲載日:2020年8月30日:イタリアのCrea3DがスペインのBCN3Dと販売代理店契約を締結
イタリアのCrea3DがスペインのBCN3Dと販売代理店契約を締結した。Crea3DはBCN3Dのイタリアにおける専属販売代理店となり、BCN3Dの3Dプリンティングシステムの販売とサポートを行う。 Crea3Dは2013年設立。イタリア国内外の各種の3Dプリンターを取り扱い、オンラインとオフラインの両方でイタリアにおける3Dプリンター販売店としてのプレゼンスを高めてきていた。 Crea3Dのバートロミオ・パパレラCEOは、「BCN3Dと新たなコラボレーションを結べることに本当に興奮しています。我々のゴールは、お手頃な価格でプロフェッショナルなソルーションを提供することです。BCN3Dのチームは若く、ダイナミックで、イノベーションへの意欲が強く、グローバル3Dプリンティングコミュニティにおける確たるポジションを獲得しています。BCN3Dの製品を我々のポートフォリオに加えることで、我々の顧客に対するオファーを強化し、最新のクオリティソルーションを提供することが可能になります」とコメントしている。 BCN3Dは、スペインのバルセロナに拠点を置くスペインを代表する3Dプリンターメーカー。同社はこれまでに全世界の販売パートナーを通じて5000台以上の3Dプリンターを販売している。同社の顧客にはBMW、サムスン、ルイヴィトン、日産、NASA、HTC、ALBAシンクロトロンといった企業が含まれている。
掲載日:2020年8月29日:HPが2020年度第三四半期決算を発表
HPが2020年度第三四半期決算を発表した。それによると、同社の同期間中の売上は146億ドル(約1兆5476億円)で、前年同期の143億ドル(約1兆5158億円)から微増となった。2020年度第三四半期決算の発表を受けて、ニューヨーク証券取引所に上場している同社の株価は4%増加した。新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、多くの大手メーカーの業績が悪化する中、HPは比較的好調な結果を残す形となった。 2020年度第三四半期決算について、HPの社長兼CEOのエンリケ・ロレス氏は、「コンスーマーマーケットとコマーシャルマーケットの両方において、我々はリーダーシップを発揮しています。職場や学校における需要に対し、フレキシブルに対応しています。我々の幅広いポートフォリオと誠実な仕事ぶりは、我々を顧客の価値創造へ導いています」とコメントしている。 HPの売上はパーソナルシステム部門とプリンティング部門に二分され、特にパーソナルシステム部門の売上が好調だった。中でもノートブックの売上が73億ドル(約7738億円)で、前年同期から30%増加する結果になった。一方で、デスクトップPCの売上は22億ドル(約2332億円)で、前年同期から29%減少した。また、ワークステーションの売上も4億ドル(約424億円)と、前年同期から30%減少した。結果的に、パーソナルシステム部門全体の売上は前年同期から9.7%増加した。
掲載日:2020年8月28日:スリーディーシステムズのCFOにジャグター・ナルーラ氏が就任
スリーディーシステムズのCFOにジャグター・ナルーラ氏が就任する。現地時間の9月14日付けで、ナルーラ氏はスリーディーシステムズのインベスターリレーションを含むすべてのファイナス業務を担当する。 ナルーラ氏はゼロックス、GE、プライベートエクイティファンドなどでファイナンスの業務に携わり、直近はクラウドソフトウェア開発企業ブラックボウド・コーポレーションのファイナンス担当副社長を務めていた。同氏はペンシルバニア大学ウォートンビジネススクールでMBAを、ニューヨーク大学バッファロー校でエンジニアリングの学位を、それぞれ取得している。 スリーディーシステムズのジェフリー・グレイブズCEOは、「ファイナンスの豊富な経験を持つジャグターを、スリーディーシステムズにとってもっとも重要な時期に受け入れられることに興奮しています。ジャグターは数々のテクノロジー企業に勤務し、複雑なトランスフォーメーションや大規模な経営効率改善などを実現しています。我々の組織を再調整し、コスト構造を最適化し、今後の我が社の利益と成長力を最大化してくれるでしょう」とコメントしている。 スリーディーシステムズでは今年5月にCFOのトッド・ブース氏が辞任し、後任としてウェイン・ペンスキー氏が暫定CEOを務めていた。今回ナルーラ氏が正規CEOに就任することで、スリーディーシステムズのファイナンス機能がより強化されるか注目される。
掲載日:2020年8月27日:デスクトップメタルがニューヨーク証券取引所に上場
ボストンに拠点を置く3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルが、ニューヨーク証券取引所に上場する。ブランクチェック企業のトライン・アクイジションとリバースマージャーを行い、株式を公開する。リバースマージャー後の株式の時価総額は25億ドル(約2650億円)程度になると見られる。 ステルスモードから脱した2017年以来、デスクトップメタルはこれまでに総額で4億3800万ドル(約464億2800万円)の資金を集めてきた。同社は、創業からユニコーン企業に最速で到達した企業として知られている。ユニコーン企業とは、時価総額10億ドル(約1060億円)以上の未上場企業を指す。なお、デスクトップメタルには、GEベンチャーズ、Google、BMWなどの企業が出資している。 マサチューセッツ州にはデスクトップメタルに加え、SLA3Dプリンターメーカーのフォームラブズや、デスクトップメタルの競合企業のマークフォージドなどが拠点を置いているが、デスクトップメタルは株式を公開するマサチューセッツ州初の3Dプリンターメーカーとなる。 デスクトップメタルの共同創業者でCEOのリック・フュロップ氏は、「(ニューヨーク証券取引所への上場は)我々にとっての新たな分岐点になります。デスクトップメタルのソルーションは大規模スループットを可能にし、あらゆるサイズのパーツ製造の高速化を可能にします。また、より高いレベルの複雑なモノづくりとサステナビリティを実現します。公開企業になることで、研究開発などをさらに強化してゆきます」とコメントしている。
掲載日:2020年8月26日:ICONが3500万ドルの資金調達に成功
テキサス州オースティンに拠点を置く3Dプリント建設企業のICONが、シリーズA投資で3500万ドル(約37億1000万円)の資金調達に成功した。今回の資金調達により、同社が調達した資金の総額は4400万ドル(約46億6400万円)となった。 出資したのはモダーン・ベンチャーズ、CAZインベストメンツ、CITIインパクト・ファンド、クロスティンバース・ベンチャーズ、アイコンスプリング・ベンチャーズ、ネクストコースト・ベンチャーズ、オークハウス・ベンチャーズなどのベンチャーキャピタルで構成されるシンジケート。バリュエーションなどの投資の詳細は明らかにされていない。なお、出資に伴い、モダーン・ベンチャーズの創業者でマネージングディレクターのコンスタンス・フリードマン氏がICONの取締役に就任する。 ICONは、最大2000平方フィート(約56.2坪)の大きさの住宅を建設出来る建設3Dプリンター「ヴァルカンⅡ」をリリースしている。ICONはヴァルカンⅡを使い、価格1万ドルクラスの小型住宅を48時間以内に建設するプロジェクトなどを立上げている。同社はまた、2018年にアメリカ初の初の3Dプリント住宅用建設許可を取得している。 アメリカでは、3Dプリント建設企業の大型資金調達が相次いでいる。カリフォルニア州オークランドに拠点を置く建設系スタートアップ企業のマイティ・ビルディングズも、コースラ・ベンチャーズなどのベンチャーキャピタルから3000万ドル(約31億8千万円)の資金調達を成功させている。
掲載日:2020年8月25日:マイティ・ビルディングスが3000万ドルの資金調達に成功
カリフォルニア州オークランドに拠点を置く建設系スタートアップ企業のマイティ・ビルディングスが、3000万ドル(約31億8000万円)の資金調達に成功した。出資したのはコースラ・ベンチャーズ、SVエンジェル、コア・ベンチャーキャピタルなどを含む投資シンジケート。著名なアクセラレーターのYコンビネーターも参加している。なお、バリュエーションなどの投資の詳細は明らかにされていない。 マイティ・ビルディングズは、調達した資金をオークランドの自社工場の製造設備の拡充などに投じるとしている。 マイティ・ビルディングズの共同創業者サム・ルーベン氏は、「我々のゴールは、デザイン志向の強いプロダクション・アズ・ア・サービス(PaaS)を建設業界に提供することです。建設者と設計士に効率的でコスト効率が良い、サステナブルなデザインの実現をサポートします。決められたプロダクトラインの住宅を作るのではなく、彼らの頭の中にあるビジョンを実現させることが我々の仕事です」とコメントしている。 マイティ・ビルディングズは2017年設立。多くの建設企業が工事現場で建設3Dプリンターを使って住宅などを建設する一方、同社は自社工場に設置した建設3Dプリンターで住宅を建設し、現場に設置する「オフプレミス・コンストラクション」を特徴としている。 マイティ・ビルディングズによると、同社の建設3Dプリンターは350平方フィート(約32.51平方メートル)の大きさの簡易住宅を、わずか24時間で建設できるという。同社の3Dプリント住宅は、これまでにカリフォルニア州サン・ラモンとサン・ディエゴに、それぞれ設置されている。
掲載日:2020年8月24日:イギリスの3Dプリンティングサービスビューローがヨークシャーに3Dプリンティングショップを開店
イギリスの3DプリンティングサービスビューローのディビジョンXクリエイティブが、ヨークシャーに3Dプリンティングショップを開店した。「メーカー、エンジニア、イノベーターのためのコレクションショップ」を標ぼうしたショップでは、3Dスキャニング、3Dプリンティング、ポストプロセスのサービスがワンストップで受けられる。 ショップ内には造形サイズ1500 X 1200 X 1800mmの大型3Dプリンターや、フルカラー3Dプリンターなどを含む各種の3Dプリンターが設置され、来店者は自由に利用できる。また、3Dプリンティング後のポストプロセス用のカラーリングなどが出来るスペースも用意されている。 ディビジョンXクリエイティブの担当者は、「ショップでは、これまでに我々が培ってきた各種の3Dプリンティング技術をノウハウとしてお伝えいたします。我々は、特に演劇で使われる小道具などを多く製造してきましたが、小道具などの製造で用いられるスムースフィニッシュなどのテクニックをお伝えできると思います」とコメントしている。 ディビジョンXクリエイティブは、デザイナーのデイビッド・ライアン氏が設立した3Dプリンティングサービスビューロー。ディビジョンXクリエイティブ設立前のライアン氏は、同じく3DプリンティングサービスビューローのFluxaxis社でクリエイティブデザイナーとして勤務していた。
掲載日:2020年8月23日:3Dプリントフットウェアの市場規模が2025年に42億ドル規模へ成長
3Dプリントフットウェアの市場規模が、2025年に42億ドル(約4452億円)規模へ成長すると予想するレポートが発表された。 アメリカの市場調査会社スマートテック・アナリシスが発表した「3Dプリントフットウェア2020-2030:フットウェア産業における3Dプリンティングのマーケットポテンシャル」と題されたレポートは、フットウェア産業における3Dプリンターの活用範囲が、当初のプロトタイピングやデザインニングから実際のフットウェアの製造へと軸足を移し、2025年までに同規模へ成長すると予想している。 フットウェア産業では、靴の製造に布などの材料が多く使われるため、これまでの3Dプリンターでは製品製造に十分な活用がなされていなかった。一方、最近は光重合性樹脂などを使ってフットウェアを製造する機運が高まってきており、同レポートは今後それがさらに拡大するとしている。 3Dプリンターでフットウェアを製造する機運は実際に世界的に高まってきている。これまでにアディダス、ナイキ、リーボック、ニューバランス、アンダーアーマーなどの企業が3Dプリンターでフットウェアを製造し、販売している。また、カーボン、ヴォクセルジェット、HP、フォームラブズ、ストラタシス、スリーディーシステムズ、EOS、プロッドウェイズ、ジャーマンレップラップなどの3Dプリンターメーカーも、フットウェアの領域に進出、事業を展開している。
掲載日:2020年8月22日:ハネウェルが3Dプリントエンジン部品のFAA認証を取得
アメリカの航空宇宙企業のハネウェルが、3Dプリントエンジン部品のFAA(米国連邦航空局)認証を取得した。同社が製造するATF3-6ターボファンエンジン用ベアリングハウジングと呼ばれる部品で、ダッソー社のファルコン20G海洋パトロール機に搭載される。 ATF3-6ターボファンエンジンは1960年代に設計され、今日まで連続して使用されているベストセラーエンジン。ベアリングハウジングは消耗部品だが最近は製造点数が減少し、製造コストの高さが問題になっていた。3Dプリンターでベアリングハウジングを製造することで、製造コストを一定の水準まで引き下げることが可能になった。 ハネウェル・エアロスペースの製造エンジニアリング担当副社長のジョン・ホブグッド氏は、「(FAA認証を取得したことは)ハネウェルにとっての一大マイルストーンです。我々のアディティブ・マニュファクチャリング技術のレベルを明らかにし、今後より多くの部品を3Dプリンターで製造することにつながるからです。アディティブ・マニュファクチャリング業界全体にとっての勝利でもあり、航空機用部品に求められる高い信頼性を確保できたことを証明したのです」とコメントしている。 ハネウェルは、米ニュージャージー州モリスタウンに拠点を置く航空宇宙企業。NASA、米国防総省などへ電子盛業システムや航空自動化機器などを納入しているアメリカの有力企業の一社。フォーチュン100企業でもあり、現時点で13慢人の従業員を抱える大企業である。
掲載日:2020年8月21日:建設3DプリンターメーカーのICONが3500万ドルの資金調達に成功
米テキサス州に拠点を置く建設3DプリンターメーカーのICONが、3500万ドル(約37億1千万円)の資金調達に成功した。出資したのはベンチャーキャピタルのモダーン・ベンチャーズを筆頭とする投資シンジケート。シンジケートにはシティグループ、ヴァルカン・キャピタル、CAZインベストメンツなどが含まれる。今回の資金調達により、ICONが調達した資金の総額は4400万ドル(約46億6400万円)となった。なお、バリュエーションなどの投資の詳細は明らかにされていない。 ICONは、最大2000平方フィート(約56.2坪)の大きさの建物を建設できる建設3Dプリンター「ヴァルカンⅡ」を製造している。同社はこれまでに、メキシコとの国境沿いの街に50件の3Dプリント住宅を建設し、地元の低所得層住民に提供している。 同社が建設する一般的な3Dプリント住宅は350平方フィート(約32.51平方メートル)の大きさで、価格は11万5千ドル(約1219万円)。電気設備、ドア、窓などは手作業で設置される。 ICONのジェイソン・バラードCEO兼共同創業者は、「ICONのミッションは住宅建設と建設業全体に新たなアプローチを提供し、手頃で個性的な住宅を世界中の人に提供することです。我々は今、世界的な住宅不足の中におり、従来のアプローチ方法では解決できない状況にいます。ICONをサポートしてくれる多くの人や企業とともに、建設業のパラダイムシフトを導いて行きたいと思います」とコメントしている。
掲載日:2020年8月20日:ストラタシスがAMクラフトから四台のF9003Dプリンターを受注
アメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスが、航空業界用3Dプリンティング・サービスビューローのAMクラフトから四台のF9003Dプリンターを受注した。F900シリーズは、ストラタシスのフラッグシップFDM3Dプリンターで、AMクラフトはインテリアパーツなどの各種の航空機用部品の製造に活用する。 AMクラフトの共同創業者でCEOのジャニス・ジャトニクス氏は、「我々のビジネスを成立させているのは、ストラタシスのFDMベースの3Dプリンティング・テクノロジーと、ストラタシスが開発したULTEM9085のような航空業界レベルの素材です。航空業界で求められる厳しい基準を満たし、最高レベルの再現可能性とトレーサビリティが確保できます」とコメントしている。 F900シリーズについて、ストラタシスの製造管理担当ディレクターのウェイン・ベンソン氏は、「今日の市場において最も多機能で、信頼性があり、最も再現可能性がある3Dプリンターです。ストラタシスの最大の3Dプリンターであり、高熱下でのプリントが可能で、高機能サーモプラスチックなどの14種類の素材が利用可能です。SA素材を使った簡単なプロトタイピングから、ナイロン12CFを使った高強度プリンティングまで、幅広く対応することができます」とコメントしている。 ストラタシスは最近、航空業界でのプレゼンスを強めている。ストラタシスは航空機製造大手エアバスにも3Dプリンターを納入し、共同で航空機用インテリアパーツなどの製造を行っている。
掲載日:2020年8月19日:Voodooマニュファクチャリングが事業を停止
ニューヨークに拠点を置く3DプリンティングサービスビューローのVoodooマニュファクチャリングが事業を停止した。現地時間の今週、プレスリリースを通じて明らかにした。 Voodooマニュファクチャリングは2015年にメーカーボット・インダストリーズの社員二人が設立した3Dプリンティングサービスビューロー。ショップ型のサービスビューローには200台の3Dプリンターが設置され、地元企業などを顧客に3Dプリンティングサービスを提供していた。 ところが、今年2月にアメリカで新型コロナウィルスのパンデミックが発生、新型コロナウィルスの初期の感染中心地となったニューヨークでは、住民に外出禁止を求めるなどロックダウンの措置が敷かれた。それにより、多くの企業が経済的に大きな悪影響を受ける結果になった。 Voodooマニュファクチャリングはパンデミックの影響を受ける中、自社の3Dプリンターを使い、フェイスシールドや検査用スワブなどを製造し、地元の医療機関などへ提供し続けていた。同社は最大で週に2500個のフェイスシールドと5万個の検査用スワブを製造していた。 Voodooマニュファクチャリングはオフィシャルリリースで、「Voodooマニュファクチャリングは、モノづくりの力を地球上のすべての人に提供することをミッションに設立されました。Covid-19は人類にとっての危機であり、我々もこの困難な状況を乗り切ろうと努力してきました。しかし、現実にはそれを実現することが出来ませんでした。創業からの五年間で得た数々の経験を感謝しています」とアナウンスしている。
掲載日:2020年8月18日:ExOneが2020年度第二四半期決算を発表
ドイツのハイエンドメタル3Dプリンターメーカーで米ナスダック上場のExOneが、2020年度第二四半期決算を発表した。それによると、同期間中の売上は1110万ドル(約11億7660万円)で、前年同期の1530万ドル(約16億2180万円)から420万ドル(約4億4520万円)減少した。3Dプリンターの売上が前年同期から47%減少し、全体の売上を大きく下げる結果となった。2020年度第二四半期決算の発表を受け、米ナスダック市場で取引されている同社株価は1.44%上昇して取引を終えた。 新型コロナウィルスのパンデミックにより、スリーディーシステムズ、ストラタシスといった世界的な3Dプリンターメーカーの業績が低下する中、ExOneも同様の結果を残す形となった。 決算についてExOneのジョン・ハートナーCEOは、「(新型コロナウィルスの世界的な感染拡大にもかかわらず)我が社のビジネスのファンダメンタルは非常に強固です。昨今のマーケットの状況も我々にプラスに働いています。ExOneは100億ドル規模を持つ3Dプリンティング市場を構成する主要なプレーヤーの一社です。我々のバインダージェッティング技術はスイートスポットであり、スマートでサスティナブルなサプライチェーンという、メーカーが求めるインダストリー4.0を体現するものです」とコメントしている。
掲載日:2020年8月17日:スティーブ・イメル氏がシグマラブズの事業開発担当シニアディレクターに就任
スティーブ・イメル氏がシグマラブズの事業開発担当シニアディレクターに就任した。イメル氏は、シグマラブズのプリントライト3Dソルーションの販路開拓などを担当する。 イメル氏は、スリーディーシステムズ、マテリアライズ、ジャビル・アディティブの役員などを歴任したアディティブ・マニュファクチャリング業界のベテラン。マスカスタマイゼーションやMROなどの、各種のアディティブ・マニュファクチャリング関連トピックに関するスピーカーとして知られているほか、書籍「アディティブ・マニュファクチャリング:産業の最適化」の著者としても知られている。 シグマラブズの事業開発担当副社長のロン・フィッシャー氏は、「スティーブ・イメル氏が我が社に合流して下さることを大いに歓迎します。スティーブのCAD・CAMソフトウェア、3Dプリンター、プロダクション・マニュファクチャリングに関する豊富な知見は、我が社に大きなメリットをもたらすことでしょう。何よりも、我が社の顧客とパートナーに多くの利益をもたらすことを確信しています」とコメントしている。 イメル氏は、「シグマラブズのソルーションはアディティブ・マニュファクチャリングのサプライチェーンにおける欠落箇所を補うものです。シグマラブズについては前から熟知しており、この領域におけるパイオニアであると認識しています。特に3Dメタルプリンティングの領域において、シグマラブズのイノベーションは業界の点火点になると確信しています」とコメントしている。 シグマラブズは、メタル3Dプリンティング用品質管理ソフトウェアのリーディングプロバイダー。プリントライト3Dのブランドで、3Dプリンティング時の誤作動などを監視するソルーションを提供している。
掲載日:2020年8月16日:SLMソルーションズの2020年度上半期売上が前年同期から90%増加
ドイツのハイエンドメタル3DプリンターメーカーのSLMソルーションズの2020年度上半期売上が、前年同期から90%増加した。発表によると、同社の2020年度上半期売上は3110万ユーロ(約37億3200万円)で、前年同期の1630万ユーロ(約19億5600万円)から1480万ユーロ(約17億7600万円)増加した。新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により他の大手3Dプリンターメーカーが業績の悪化を余儀なくされている中、SLMソルーションズは堅調な結果を残した。 部門別売上では、3Dプリンター本体の売上が2370万ユーロ(約28億4400万円)と最大だった。3Dプリンター本体の売上は、前年同期の930万ユーロ(約11億1600万円)から大きく増加した。また、サポート売上は740万ユーロ(約8億8800万円)で、前年同期からほぼ横ばいだった。 エリア別では、アメリカ市場での売上が930万ユーロ(約11億1600万円)と最大だった。アジア太平洋地域(910万ユーロ)、ヨーロッパ市場(620万ユーロ)、ドイツ市場(560万ユーロ)と続いた。 SLMソルーションズのディルク・アッカーマンCFOは、「(新型コロナウィルスのパンデミックの影響により)今年3月頃には業績がスローダウンする兆しを見せましたが、上半期の終わりにかけてお客様の注文が増加しました。おかげさまで、このトレンドは第三四半期に入っても続いています。現在のチャレンジングな時期において、このペースを維持してゆけると信じています」とコメントしている。
掲載日:2020年8月15日:ベルギーの建設企業がヨーロッパ最大の3Dプリント住宅を建設
ベルギーの建設企業がヨーロッパ最大の3Dプリント住宅を建設し、話題になっている。 3Dプリント住宅を建設したのはベルギーのキャンプC社。9.75立方メートルの造形サイズを持つ大型建設3Dプリンターを使い、91平方メートルの二階建ての住宅を建設した。建設に要した時間は3週間で、屋根、フロア、窓、ドア、プラミングなどは手作業で設置したという。 プロジェクトマネージャーのマリーク・アーツ氏は、「建設に使われた複合素材は、従来の素材の三倍の強度を持っています。3Dプリンターを活用することで住宅のフレームワークを強固にし、建設に必要な素材、時間、予算を最大で60%程度削減することが可能になります」とコメントしている。 ヨーロッパでは、住宅の建設にはレンガ、モルタル、コンクリートなどが使われる。一般的な建設3Dプリンターはファイバーなどを混ぜたコンクリートを素材に使うため、建設3Dプリンターはヨーロッパの住宅事情と親和性が高いとされる。 住宅の建設に3Dプリンターを活用する機運は世界的に高まっている。アラブ首長国連邦の首都ドバイでも、建設3Dプリンターで640平方メートルの大きさの住宅が建設されている。アラブ首長国連邦以外でも、アメリカ、中国、ロシア、イタリア、フランス、オランダ、デンマークなどで3Dプリント住宅が建設されている。
掲載日:2020年8月14日:マテリアライズが2020年度第二四半期決算を発表
ベルギーの3Dプリンティング・サービスビューロー・3Dプリンティング関連ソフトウェア開発のマテリアライズが2020年度第二四半期決算を発表した。それによると、同期間中の売上は3810万ユーロ(約45億7200万円)で、前年同期の4840万ユーロ(約58億800万円)から21.2%減少した。新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響を受けた形となった。 部門別では、ソフトウェア関連売上が950万ユーロ(約11億4000万円)で、前年同期から20万ユーロ(約2400万円)増加した。メディカル関連売上は1170万ユーロ(約14億400万円)で、前年同期から280万ユーロ(約3億3600万円)減少した。製造関連売上は1670万ユーロ(約20億400万円)で、前年同期から780万ユーロ(約9億3600万円)減少した。 2020年度第二四半期決算の結果について、マテリアライズのピーター・レイズ会長は、「2020年度第二四半期決算は、新型コロナウィルスのパンデミックの影響を直接受ける結果になりました。しかし、我々は営業、マーケティング、販売管理の、それぞれのコスト管理を徹底しています。また、戦略的に重要な研究開発部門を温存しています。現在の難しい経営環境を、レジリエンス、創造性、規律をもって乗り越えてゆきたいと思います」とコメントしている。 マテリアライズは1990年にウィルフレッド・ヴァンクラインが設立したベルギーで最初の3Dプリンティング・サービスビューロー。アディティブ・マニュファクチャリングの世界では老舗企業として知られている。
掲載日:2020年8月13日:AREVOが2500万ドルの資金調達に成功
カリフォルニア州サンタクララに拠点を置く3Dプリンティング企業のAREVOが、2500万ドル(約26億5千万円)の資金調達に成功した。 出資したのはディファイ・パートナーズ、GGVキャピタル、コースラ・ベンチャーズ、アラバスターなどのベンチャーキャピタル。バリュエーションなどの投資の詳細は明らかにされていない。シリーズBとなる今回の投資により、AREVOが調達した資金の総額は6000万ドル(約63億6千万円)となった。 GGVキャピタルのマネージングパートナーのハン・トゥン氏は、「AREVOは、GGVキャピタルがフォーカスしている三つの領域に完全にフィットする絶好の投資先です。すなわち、コンスーマーインターネット、エンタープライズ、スマートテックです。AREVOは経験豊かな経営チームに率いられており、確たる技術基盤と3Dプリンティング・マニュファクチャリングのノウハウを有しています。ブレークスルー製品を競争力のある価格で市場に投入してくるでしょう」とコメントしている。 AREVOの3Dプリンティングプラットフォーム「アクア」は、ロボットアーム式のレーザー3Dプリンターで、最大1立方メートルの造形物をプリントできる。素材はPEEKなどのハイエンド・エンジニアリングプラスチックや、カーボンファイバー複合素材などが利用できる。 AREVOは2013年設立。シリコンバレー発の本格的3Dプリンティング・スタートアップ企業として創業当初よりベンチャーキャピタルなどの注目を集めている。同社には日本のAGCも出資している。
掲載日:2020年8月12日:メーカーOSが3Dプリンティングビジネスに関するウェビナーを開催
シカゴに拠点を置く3Dプリンティング・サービスビューローのメーカーOSが、3Dプリンティングビジネスに関するウェビナーを開催する。「3Dプリンティングで最大の利益を獲得する方法」と名付けられたウェビナーは現地時間の9月16日水曜日午後2時から3時までの開催で、デジタルファブリケーション関連ビジネスや3Dプリンティング・サービスビューローの関係者であれば誰でも参加できる。 講師はメーカーOSの創業者でCEOのマイク・モセリ氏が務める。モセリ氏は3Dプリンティング黎明期の2013年にシカゴでメーカーOSを起業し、翌年にはプロダクトデザインエージェンシーのマニュリス社を立ち上げた経験を持つ。モセリ氏はまた、テックタウン・デトロイトやニューヨーク・ウィワークラボのメンターなども務めている。 モセリ氏は、「このウェビナーでは、3Dプリンティングビジネスにおけるコスト分析の重要なポイントを学んでいただきます。利益率の決定方法や、利益やコストを生み出すための法則を学び、実際の仕事に活用する実務を学んでいただきます」とコメントしている。 受講者にはスプレッドシートが配布され、コスト計算などのシミュレーションが実施される。また受講者の個別の相談に対しては、講師のモセリ氏から直接アドバイスが与えられる。 ウェビナーの受講は無料で、イベントブライトのウェブページにて申し込める。
掲載日:2020年8月11日:フォームラブズがフォームラブズ・ファクトリー・ソルーションズの提供を開始
マサチューセッツ州に拠点を置くSLA3Dプリンターメーカーのフォームラブズが、フォームラブズ・ファクトリー・ソルーションズの提供を開始する。フォームラブズ・ファクトリー・ソルーションズはフォームラブズの3Dプリンター、ソフトウェア、素材をコンサルティングとともに提供するもので、ユーザーごとにカスタマイズして提供される。 3Dプリンターはフォームラブズの最新シリーズの「フォーム3」が提供され、素材もユーザーごとにカスタマイズして開発される。フォームラブズは、フォームラブズ・ファクトリー・ソルーションズによる生産点数を、最低年間1万点程度と想定している。 フォームラブズの担当者は、「フォームラブズ・ファクトリー・ソルーションズの目的はユーザーにアジャイルなマニュファクチャリングの機会を提供することです。直観的なツール、透明な価格設定、検証された製造プロセスなどを提供します。アディティブ・マニュファクチャリングを活用して新製品の開発スピードを加速し、ライバル企業を圧倒するコストと優位性を確保していただきます」とコメントしている。 フォームラブズは2012年にマサチューセッツ工科大学のエンジニアらが立ち上げたスタートアップ企業。これまでにデスクトップSLA3Dプリンター「Form1」「Form2」「Form3」をリリースするとともに、SLA3Dプリンター用の各種の高機能樹脂を開発している。
掲載日:2020年8月10日:ゼネラルモーターズがストラタシスの3Dプリンター17台を追加導入
ゼネラルモーターズがストラタシスの3Dプリンター17台を追加導入したとして話題になっている。ゼネラルモーターズが導入したのはストラタシスのFDM3Dプリンターで、主に完成品パーツの製造などに使われるとしている。 ゼネラルモーターズは3Dプリンティングの黎明期から3Dプリンターを活用していたことで知られている。同社が3Dプリンターを始めて導入したのは1989年で、当時は主にプロトタイピングに3Dプリンターを活用していた。ゼネラルモーターズは、今日までに700人以上の自社エンジニアに3Dプリンティングのトレーニングを行ってきたとしている。 ストラタシス・アメリカのリッチ・ギャリティ社長は、「GMは、新型コロナウィルスのパンデミックにより生まれた不確実性と破壊という新たな通常を克服するために、3Dプリンティング技術に賢明な投資をしています。それにより、GMの製造ラインはより柔軟になり、コストも低下し、スピードはより良くより速くなりました。GMは、自動車業界におけるアディティブ・マニュファクチャリングの未来を示す明確なモデルだといえるでしょう」とコメントしている。 ゼネラルモーターズは、アメリカ政府の国防生産法の発令により、3Dプリンターを使って人工呼吸器の製造も行っている。同社は、これまでに3万台の人工呼吸器を、米国保健福祉省を通じて全米の医療機関に提供してきている。
掲載日:2020年8月9日:3Dハブズがサプライチェーン・レジリエンス・レポート2020を公開
世界中の3Dプリンターをネットワークしているオランダの3Dプリンティング・サービスビューローの3Dハブズが、サプライチェーン・レジリエンス・レポート2020を公開した。同社の1281社のユーザーを対象にした調査結果をまとめたもので、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が3Dプリンティングの領域に与えた影響の深刻さが浮き彫りになった。 調査結果によると、調査対象となった企業の96%が新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により自社の事業が影響を受けていると答えている。また、59%が、自社のサプライチェーンの地理的分散が自社のレジリエンス確保のためにもっとも重要であると答えている。さらに、52%が自社のレジリエンス確保に向けて具体的な行動を開始すると答えている。 3Dハブズの共同創業者でCEOのブラム・デ・ツウォート氏は、「新型コロナウィルスのパンデミックは、現行のサプライチェーンの脆弱さを浮き彫りにし、産業界と世界中の国々を窮地に陥れました。新型コロナウィルスのリスクに対応するための完全な対策法はありませんが、非中央集権型マニュファクチャリング・エコシステムへのアクセスを確保することで、未知の状況に適切に対応することが可能になるでしょう」とコメントしている。 3Dハブズはオランダの起業家ブラム・デ・ツウォート、ブライアン・ギャレットの二人が2013年4月に設立した。同社に接続している3Dプリンターをインターネット経由でユーザーが利用した場合、オーナーが一定の手数料を受け取る仕組みを提供していたが、今日までに産業ユーザーを対象にした3Dプリンティング・サービスビューローに業態転換している。
掲載日:2020年8月8日:ストラタシスが2020年度第二四半期決算を発表
アメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスが、2020年度第二四半期決算を発表した。それによると、同期間中の売上は1億1760万ドル(約124億4656万円)で、経常収支は2800万ドル(約29億6800万円)の赤字だった。経常赤字は前年同期の1100万ドル(約11億6600万円)から大きく増加した。 新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け、ストラタシスの業績は2020年度第一四半期からすでに悪化している。同社の2020年度第一四半期の売上は1億3290万ドル(約140億874万円)で、前年同期の売上から14.4%低下した。 ストラタシスのヨアヴ・ザイフCEOは、「新型コロナウィルスのパンデミックによるマクロ経済の低迷にもかかわらず、我々は事業と業界の方向性に楽観的な見通しを持っています。3Dプリンティング業界における最大の事業機会はポリマーで、最も成長が期待できる分野が製造業です。我々はポリマー・アディティブ・マニュファクチャリングの領域のリーダーであり、新製品のリリースによりそのポジションをさらに強めてゆきます」と楽観的な見通しを示している。 ストラタシスの決算発表に先立ち、競合企業のスリーディーシステムズも先日赤字決算を発表している。
掲載日:2020年8月7日:スリーディーシステムズが2020年度第二四半期決算を発表
アメリカの大手3Dプリンターメーカーのスリーディーシステムズが、2020年度第二四半期決算を発表した。それによると、同期間中の売上は1億1210万ドル(約118億8260万円)で、前年同期の1億5730万ドル(約166億7380万円)から28.7%減少した。一方、同期間中のGAAPベースの収益は3800万ドル(約40億2800万円)の赤字で、前年同期の2390万ドル(約25億3340万円)から62.3%赤字額が増加した。 2020年6月末までの6カ月間の売上は2億4680万ドル(約261億1608万円)で、前年同期の3億930万ドル(約327億8580万円)から20.2%減少した。同期間中のGAAPベースの収益は5690万ドル(約60億3140万円)の赤字で、前年同期の4830万ドル(約51億1980万円)から17.8%赤字額が増加した。 2020年度第二四半期決算の結果を受け、スリーディーシステムズは20%の従業員の解雇を含む一連のリストラクチャリング計画を発表した。 スリーディーシステムズのジェフリー・グレイブスCEOは、「現行の売上レベルに合わせて経営効率を最大化し、組織全体を再構築する必要があります。そのため、今年年末までに労働力の20%を削減します。労働力の削減は厳しいですが、戦略遂行に必要なステップです。会社のサステナビリティと利益ある成長を確実に手にしてゆきます」とコメントしている。
掲載日:2020年8月6日:ダイマンションがシリーズB投資で1400万ドルの資金調達に成功
ドイツのポストプロセススタートアップ企業のダイマンション(DyeMansion)が、シリーズB投資で1400万ドル(約14億8400万円)の資金調達に成功した。出資したのはノルディック・アルファ・パートナーズ、UVCパートナーズ、ボトヴパートナーズ、KGAL、AMベンチャーズなどのベンチャーキャピタル。バリュエーションなどの投資の詳細は明らかにされていない。 今回の投資により、同社が調達した資金の総額は2400万ドル(約25億4400万円)となった。調達した資金は、同社のデジタルマニュファクチャリング・プラットフォームの開発に投じられる。 ダイマンションのCEO兼共同創業者のフェリックス・エワルド氏は、「ノルディック・アルファ・パートナーズを筆頭とする投資家をパートナーに迎えられたことを大変嬉しく思います。我々の成長ステージにおけるベストタイミングでチームに合流してくれました。我々のグローバルリーダーとしてのポジションをさらに強固なものにしてくれるでしょう。世界中の我々の顧客のデジタルマニュファクチャリングへの転換を進め、未来の工場の実現を確実にすると信じています」とコメントしている。 ダイマンションは2013年に起業家フェリックス・エワルドとフィリップ・クレーマーが共同で設立した。3Dプリントされたパーツに独自開発したポストプロセスを施し、サーフェス品質や強度を確保する。2015年にはメタル3DプリンターのEOS創業者ハンス・ランガー氏も同社へ出資している。
掲載日:2020年8月5日:イタリアの大手3Dプリンティング・サービスビューロー2社が合併
イタリアの大手3Dプリンティング・サービスビューローのBEAMITとZAREが合併する。現地時間の昨日両社が発表したプレスリリースで明らかにした。両社の合併により、従業員100名を抱える欧州最大規模の3Dプリンティング・サービスビューローが誕生する。新会社はイタリア・パルマの本部に加え、フランス、ドイツ、イギリス、日本でそれぞれオフィスを構える。 合併後も、両社はそれぞれのブランドで事業を展開する。資本はBEAMITグループ傘下に統一される。BEAMITグループの取締役会には、BEAMIT、ZARE両社からそれぞれ取締役が専任される。BEAMITグループのジェネラルマネージャーには、BEAMITのアンドレア・スカナヴィニ氏が就任する。 BEAMITのマウロ・アントロッティ社長は、「両社の合併により、顧客に全方向的なサービスを提供することが可能になりました。事業規模と資本にさらに投資を行い、未来のマーケットチャレンジにより強く対応してゆきます。新会社は顧客とより密接な関係を築いてゆきます」とコメントしている。 BEAMITグループは、航空宇宙、防衛産業、エネルギー、自動車などの産業ユーザーに各種の3Dプリンティングサービスを提供している。
掲載日:2020年8月4日:プロトラブズが2020年度第二四半期決算を発表
アメリカの試作品・カスタムパーツ製造サービスビューローのプロトラブズが2020年度第二四半期決算を発表した。それによると、同期間中の売上は1億650万ドル(約112億8900万円)で、売上総利益率は49.2%だった。経常収支は1260万ドル(約13億3560万円)で、前年同期の1610万ドル(約17億660万円)から350万ドル(約3億7100万円)減少した。サービスビューローなどの多くの3Dプリンティング関連企業が新型コロナウィルスの感染拡大により業績悪化に陥る中、比較的堅調な結果を残す形となった。 部門別売上では、射出成型事業の売上が5780万ドル(約61億2680万円)で、売上全体の半分以上を占めた。CNCマシニング事業の売上は2870万ドル(約30億4220万円)で、前年同期から35.2%減少した。3Dプリンティング事業の売上は1420万ドル(約15億520万円)で、前年同期から7.2%減少した。シートメタル事業の売上は460万ドル(約4億8760万円)で、前年同期から14.8%減少した。 プロトラブズのヴィッキ・ホルト社長兼CEOは、「COVID-19のパンデミックのような危機的状況は、プロトラブズが提供するデジタルビジネスモデルの可能性を示す機会を提供してくれます。コマーシャリゼーションを通じてイノベーションを加速し、危機の中でも事業目的を果たしてゆきます」とコメントしている。 プロトラブズは1999年設立。ミネソタ州メープルプレーンズに拠点を置く3Dプリンティング・サービスビューロー。アメリカをはじめイギリス、ドイツ、日本でも事業を展開している。同社はニューヨーク株式市場に上場している。
掲載日:2020年8月3日:アディティブ・フライト・ソルーションズがAS9100D認証を取得
シンガポールに拠点を置くアディティブ・フライト・ソルーションズがAS9100D認証を取得し、航空産業のグローバルサプライチェーンの品質管理を行う国際航空品質グループ(International Aerospace Quality Group)に登録された。アディティブ・フライト・ソルーションズは、2018年にアメリカの大手3DプリンターメーカーのストラタシスとシンガポールのSIAエンジニアリング・カンパニーが設立した合弁企業。 アディティブ・フライト・ソルーションズは、ストラタシスのアディティブ・マニュファクチャリング技術を活用し、航空機のメンテナンス、リペア、オーバーホール(MRO)サービスを提供している。同社は特に、3Dプリンターで航空機のインテリア・キャビンコンポーネントなどを製造している。 アディティブ・フライト・ソルーションズのディストリクト・ジェネラルマネージャーのステファン・ローディング氏は、「パーツ単体の軽量化から、より柔軟性のあるレイアウトとデザインまで、航空機のインテリアはよりイノベーティブな領域に突入することになるでしょう。今回AS9100D認証を取得したことは、我が社と我が社の親会社にとっての重要なマイルストーンです。航空機用のパーツ製造をより信頼できるものにし、より精密なエンジニアリングの実現を保証してくれます」とコメントしている。 航空機のメンテナンスに3Dプリンターを活用する機運は世界的に高まっている。中東のエティハド航空も、自社の航空機のメンテナンスにEOSとビッグレップの3Dプリンターを活用している。
掲載日:2020年8月2日:セアトが3Dプリンティング研究所を開設
スペインの自動車メーカーのセアト(SEAT)が、3Dプリンティング研究所を開設した。スペイン・バルセロナにあるプロトタイプ開発センターの敷地内に設置されたと現地時間の今週、セアトが発表した。センターでは、各種のプロトタイプ製造に加え、ラピッドツーリング・マニュファクチャリングの実験や、一部の完成品パーツの製造などが行われる。 研究所にはパウダーベッド・フュージョン3Dプリンターやマテリアルジェッティング3Dプリンターなどを含む9台の3Dプリンターが導入される。研究所は24時間体制で運営され、一日あたり50点の部品製造を目指すとしている。 ノーバート・マルティン所長は、「最大のメリットのひとつは、モノづくりのあらゆる局面に高精密なデザインの部品を提供することが可能になることです。従来の製造方法ではありえなかったことです。これまでにかかっていた製造時間を大きく短縮し、一日程度で製造することも可能です。デザインの変更も迅速にでき、日替わりでデザインを調整することができます」とコメントしている。 セアトは1950年にイタリア・フィアット社の出資によりスペインの国策自動車会社として設立された。1980年のフィアットによる資本撤退まで、一貫してフィアットのモデルをライセンス生産してきた。1982年からはフォルクスワーゲンと業務提携し、1993年には同社により完全子会社化された。日本へは正規輸入は行われていない。
掲載日:2020年8月1日:イスラエルの代替肉製造ベンチャー企業が300万ドルの資金調達に成功
イスラエルの代替肉製造ベンチャー企業のSavorEatが、300万ドル(約3億2400万円)の資金調達に成功した。 出資したのはイスラエルの投資企業モー・アンド・メイタヴダッシュ社。フードテックセクターに投資する同社初のケースとなった。同社は、SavorEatの時価総額を3500万ドル(約37億8千万円)と見積もっているとイスラエルのテック系ニュースサイトのNocamels.comが伝えている。 SavorEatは、プラントベースド(植物ベース)の代替肉をフード3Dプリンターで製造している。フード3Dプリンターで出力された代替肉は、連結されたオーブンで直接グリルできる。なお、SavorEatの代替肉製造システムは、へブル大学農業学部の研究チームが開発したシステムをベースにしている。 SavorEatのレイチェリ・ヴィズマンCEOは、「高品質で健康的な代替肉だけが肉の消費を減らすことを可能にします。今回の資金調達により、我々のユニークなテクノロジーを市場へ投入し、フードテック産業をリードするポジションが得られることになるでしょう」とコメントしている。 代替肉を製造する機運は世界的に高まっているが、多くのケースでフード3Dプリンターが代替肉の加工に使われている。環境保護意識の高まりを受け、代替肉の需要は今後世界規模で大きく増加すると見られている。
掲載日:2020年7月31日:NASAが新型火星探査ローバー「パーサヴィアランス」のミニチュア3Dモデルを公開
新型火星探査ローバー「パーサヴィアランス」の打ち上げに伴い、NASAが「パーサヴィアランス」のミニチュア3Dモデルを公開した。ミニチュア3DモデルはSTL形式のファイルで公開され、誰でも自由にダウンロードできる。3Dモデルは、一般的なFDM方式の3Dプリンターでプリントできる。 パーサヴィアランスは、現地時間の2020年7月30日午後8時50分に米フロリダ州ケープ・カナベラル空軍基地から打ち上げられた。打ち上げから57分後にアトラスVロケットから分離され、火星へ向かう軌道に乗った。パーサヴィアランスは、2021年2月18日に火星着陸を予定している。 パーサヴィアランスの着陸予定地は火星の北半球にあるイシディス平原で、かつては湖だったと考えられているエリア。パーサヴィアランスは着陸後、同地で土壌などのサンプルを取得し、地球へのサンプルリターンを目指す。成功すれば、人類史上初の火星からの土壌サンプルリターン実現となる。土壌サンプルは、2026年に欧州宇宙機関の火星探査ローバーが回収し、NASAの地球帰還ロケットに搭載されて地球へ送られる。 パーサヴィアランスは、火星の大気圏内を飛行するヘリコプターのインジェニュイティも搭載している。インジェニュイティが火星での飛行に成功すれば、それも人類初の快挙となる。 パーサヴィアランスは直訳すると「忍耐」という意味。パーサヴィアランスという名前は、NASAが実施したローバー名付けコンテストによって選ばれた。名前を付けたのは米バージニア州レイク・ブラドッグ中学校のアレックス・マザー君。マザー君が書いた「火星への道にはいくつもの困難があるが、我々人類は決してあきらめない」という詩から名付けられた。
掲載日:2020年7月30日:ポストプロセス・テクノロジーズがポストプリンティングのオンラインサーベイを開始
3Dプリンティング後のポストプロセス処理に特化したポストプロセス・テクノロジーズが、ポストプリンティングのオンラインサーベイを開始した。企業による3Dプリンティングのポストプリンティングの方法、課題、今後の計画などを調査するもので、来月8月7日まで実施される。集められたデータは集計され、9月初旬にも結果が発表される。なお、調査の参加者5名にアップルウォッチがプレゼントされる。 本サーベイは昨年にも実施された。昨年のサーベイでは、ポストプリンティングの課題として、調査対象者の75%がポストプリンティングにかかる時間を挙げた。また、51%が仕上がりのムラ、37%がスループットの限界、32%がパーツの破損、をそれぞれ課題として挙げた。 ポストプリンティングの方法では、30%がサポートの除去を挙げた。特に、ポストプリンティングにかかる時間の50%程度をサポートの除去に費やしていることがわかった。また、サーフェスフィニッシュ(22%)、樹脂の除去(13%)、コーティング(12%)、パウダー除去(8%)、着色(6%)などもそれぞれ挙げられた。 ポストプロセス・テクノロジーズはニューヨーク州バッファローに拠点を置くスタートアップ企業。3Dプリンティング後にサポート材のクリーニングやサーフェスフィニッシュなどのポストプロセス・ソルーションを提供している。
掲載日:2020年7月29日:アメリカ空軍がB2ステルス爆撃機用パーツを3Dプリンターで製造
アメリカ空軍がB2ステルス爆撃機用パーツを3Dプリンターで製造し、話題になっている。 アメリカ空軍が製造したのはAMAD(Airframe Mounted Accessory Drive)カバーと呼ばれるコックピット・インテリアパーツ。エンジンの出力を制御するスイッチパネルを覆うプロテクション用パーツ。製造にはストラタシスのFDM3Dプリンターが使われた。 アメリカ空軍B2プログラムオフィスのロジャー・タイラー氏は、「AMADカバーは形状がユニークで、通常の製造方法では製造が困難です。よって、3Dプリンターで「インハウス」で製造しました。アディティブ・マニュファクチャリングはプロトタイプ・デザインも速く、パイロットやメンテナンスのための最適なデザインを可能にしてくれます」とコメントしている。 タイラー氏によると、AMADカバー20個を製造するためのコストは4000ドル(約43万2千円)で、2021年初旬の機体への搭載を目指しているという。 B2爆撃機は、ノースロップ・グラマンが開発したステルス戦闘機。1989年7月に初飛行し、これまでに21機が製造されている。B2爆撃機の製造コストは20億ドル(約2160億円)と非常に高額で、世界一値段が高い飛行機としてギネスブックにも登録されている。
掲載日:2020年7月28日:3Dハブズがイギリス政府に従業員休業給付金の期間延長を申請
3Dプリンティング・サービスビューロー大手の3Dハブズが、イギリス政府に従業員休業給付金の期間延長を申請した。同社はイギリス政府による従業員休業給付金を受給してきたが、新型コロナウィルスの感染拡大が収束の兆しを見せない中、給付期間の6か月の延長を求めた。 3Dハブズの共同創業者兼CCOのフィレモン・ショファー氏は、「従業員休業給付金のような政府による短期の支援策は重要です。給付金を受ける一方で、我々はモノづくりのやり方そのものを根本的に変える必要があります。デジタル技術は運輸、ファイナンス、コマースなどの産業セクターを大きく変えてきました。今度は製造業の番です。新たなサプライチェーンシステムを組み込み、ローカルマニュファクチャリングを基盤としたシステムを構築する必要があります」とコメントしている。 3Dハブズは、もともとは世界中の3Dプリンターをネットワーク化するビジネスを展開していたが、今日までに産業ユーザーを対象にした産業用3Dプリンティング・サービスビューローに業態転換している。同社は拠点を創業地のオランダからイギリスへ移転している。 従業員休業給付金は、イギリス政府が新型コロナウィルス対策として打ち出した対企業用経済支援策。従業員を解雇せず休業扱いにした企業に対し、一定の割合の給付金を支給する制度。これまでに多くの企業が同制度を利用している。
掲載日:2020年7月27日:新型コロナウィルスの感染拡大による3Dプリンティング関連市場の経済被害額が300億ドルに
新型コロナウィルスの感染拡大による3Dプリンティング関連市場の経済被害額が300億ドル(約3兆2400億円)に達すると試算したレポートが発表された。 アメリカの市場調査会社マーケッツ・アンド・マーケッツのレポート「COVID-19の3Dプリンティング市場に対するインパクト」と題されたレポートは、2020年の全世界の3Dプリンティング関連市場規模を114億ドル(約1兆2312億円)と見積もっていたところ、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、全体で19%程度低下したという。市場への悪影響は2025年まで続き、総額で300億ドル程度の経済活動が逸失するとしている。 3Dプリンターを含むハードウェア関連の売上は、新型コロナウィルスの感染拡大以前に受注したものが多く、今年前半においては大きな影響を受けていない。しかし、今年後半から経済活動の停止による影響が出始め、売上を大きく下げる企業が増加するとしている。 3Dプリンター用素材市場も同様に、今年後半から売上の低下に見舞われるとしている。特に、PPEと呼ばれる医療用物資の製造に多くの素材が使われたが、それらの多くが無償または低価格で供給され、結果的に売上を落とすとしている。 同レポートは、全世界の3Dプリンティング関連市場は、早ければ来年中頃にも回復軌道に戻る可能性が高いと予想している。
掲載日:2020年7月26日:ケンタッキーフライドチキンが3Dプリント・チキンナゲットの提供を開始
ケンタッキーフライドチキンが3Dプリント・チキンナゲットの提供を開始する。ロシアのベンチャー企業の3Dバイオプリンティング・ソルーションズと共同で開発したもので、モスクワ市内の店舗で今年秋から提供を開始する。 ケンタッキーフライドチキンのプレスリリースによると、3Dプリント・チキンナゲットは、同社の「未来レストラン計画」に基づいて開発されたもので、2019年にリリースされたプラントベースド・チキンに続くもの。2019年のプラントベースド・チキンは、南カリフォルニアの50店舗で提供され、ヒット商品となった。 3Dバイオプリンティング・ソルーションズによると、3Dプリント・チキンナゲットは、鶏肉の細胞と植物性素材を原料にしていて、一般的な鶏肉よりもエコフレンドリーでクリーンだとしている。また、鶏肉と同じ元素構造を持つため、味や食感が鶏肉とほぼ変わらないとしている。 植物性の原料を使って3Dプリンターで代替肉を製造する機運は世界的に高まっている。イスラエルのベンチャー企業のリデファイン・ミートも、年内に3Dプリント・ミートの飲食店への供給を開始するほか、代替肉製造用3Dプリンターの出荷を2021年から開始するとしている。環境保護のトレンドの高まりをうけ、代替肉と代替肉製造用3Dプリンターの需要が、今後も拡大してゆくと予想される。
掲載日:2020年7月25日:ポルシェがエンジンの製造に3Dプリンターを活用
ドイツの自動車メーカーのポルシェが、エンジンの製造に3Dプリンターを活用し、話題になっている。 ポルシェが3Dプリンターで製造しているのは同社のフラッグシップモデル「ポルシェ911 GT2RS」用エンジン。ポルシェはこれまでに旧式モデルのボディパーツ製造や各種のプロトタイプ製造に3Dプリンターを活用してきたが、完成品エンジンの製造に3Dプリンターを活用したのは初のケース。これまでの鍛造されたエンジンのピストンクラウンよりも10%軽量で、30馬力程度より多くパワーが得られたとしている。 ポルシェのフランク・リッキンガー氏は、「3Dプリンターで製造されたピストンは軽量で、低い温度負荷と高い燃焼効率が得られます。これまでのPSバイターボエンジンが持つ700馬力のパワーに、さらに多くのパワーを加えることが可能になりました」とコメントしている。 素材にはドイツのマーレ社が製造したアルミパウダーを使用。レーザーメタルフュージョン3Dプリンターで製造された。 自動車業界は、比較的早期から3Dプリンターを活用してきたことで知られている。多くはプロトタイプ製造などに使われてきたが、近年は完成品パーツの製造に3Dプリンターを活用するケースが増えてきている。エンジンの製造に3Dプリンターを活用するのは、このポルシェのケースが世界初と見られる。
掲載日:2020年7月24日:BCN3Dが280万ユーロの資金調達に成功
スペインの3DプリンターメーカーのBCN3Dが280万ユーロ(約3億3600万円)の資金調達に成功した。出資したのはスペイン国立イノベーション省、モンドラゴン・グループ、クレイブ・キャピタル、JMEベンチャーキャピタルなどで構成される投資シンジケート。バリュエーションなどの投資の詳細については明らかにされていない。モンドラゴン・グループは、スペインを代表する大手コングロマリットで、ファイナンス、製造業、卸売などの産業セクターで幅広く事業を展開している。 今回の資金調達により、BCN3Dが調達した資金の総額は550万ユーロ(約6億6千万円)となった。BCN3Dは、調達した資金を新たな3Dプリンターと素材の開発に投じるとしている。 BCN3Dに出資したクレイブ・キャピタルのアルバート・ベルメーホ氏は、「BCN3Dは、我々のアディティブ・マニュファクチャリング業界における長期的投資ビジョンに完全にフィットするのみならず、3Dプリンティング技術をよりアクセスしやすいものにするというポリシーとも完全に合致しています。BCN3Dは、3Dプリンティング技術をより高いレベルに引き上げると確信しています」とコメントしている。 BCN3Dは、これまでにドイツの化学メーカーのBASFと、日本の化学メーカーの三菱ケミカルとのパートナーシップ契約を締結し、3Dプリンター用ハイエンド素材の開発なども進めてきている。また、同社のデスクトップ3Dプリンターは、BMW、NASA、キャンパーなどを含む多くの産業ユーザーに採用されている。
掲載日:2020年7月23日:中国の3Dプリント建設企業がコロナウィルス用3Dプリント隔離施設をパキスタンへ輸出
中国の3Dプリント建設企業のウィンサンが、コロナウィルス用3Dプリント隔離施設をパキスタンへ輸出して話題になっている。15台の隔離施設はパキスタンの新型コロナウィルスの感染地区へ送られ、医師や看護師が休息をとるための施設として使われる。 隔離施設はウィンサンがすでに開発したものをベースに、パキスタンの環境に合わせて改良された。パキスタンは中国の各都市よりも気温と湿度が高く、気密性などを強化したとしている。 ウィンサンによると、隔離施設はトイレや空調システムなどを完備しており、パンデミック収束ののち、災害被災者用簡易住宅、ホテルなどの宿泊施設、コーヒーショップなどの飲食店として再利用が可能としている。 ウィンサンは、これまでに中国国内で世界初とされる3Dプリント集合住宅を建設したほか、サウジアラビアに100台の建設3Dプリンターをリースするなどして、建設3Dプリンティングの世界で注目を集めてきている。 パキスタンでも新型コロナウィルスの感染拡大が続いている。本記事執筆時点でのパキスタンの新型コロナウィルスの感染者数は26万7428人に、死者数は5677人にそれぞれ達している。パキスタンの新型コロナウィルスの感染者数は、世界で12番目となっている。
掲載日:2020年7月22日:3MFコンソーシアムがLinux財団に加盟
次世代の3Dプリンティング用ファイルフォーマットを開発している3MFコンソーシアムが、オープンソースソフトウェア開発のLinux財団に加盟した。加盟に伴い、3MFコンソーシアムのメンバーであるHPのルイス・バルデズ氏がエグゼクティブディレクターに就任した。旧エグゼクティブディレクターのマイクロソフトのエイドリアン・ラニン氏は戦略アドバイザーのポジションに留まる。 Linux財団は、オープンソースソフトウェアのLinuxの開発と普及を促す団体。3MFコンソーシアムの加入から、3Dプリンティング用ファイルフォーマットの開発をLinuxベースで行うものと見られる。 ルイス・バルデズ氏は、「3MFコンソーシアムは、これまでに3Dプリンティング用ファイルフォーマットのオープンスタンダードを開発してきました。Linux財団への加入により、開発フェーズを次の次元に引き上げます」とコメントしている。 3MFコンソーシアムは、2015年にマイクロソフトが立ち上げた業界団体。これまで一般的だったSTLフォーマットを超える新たな3Dプリンティング用ファイルフォーマットを開発している。3MFコンソーシアムのファイルフォーマットで開発されたデータは、メンバーの合意のもとにロイヤルティーフリーでオープン化することができる。 3MFコンソーシアムには発起社のマイクロソフトのほか、大手CADソフトウェアメーカーのオートデスク、大手サービスビューローのシェイプウェイズ、HP、ダッソーシステムズ、ドイツのハイエンド3DプリンターメーカーのSLMソルーションズなどが加入している。
掲載日:2020年7月21日:SLMソルーションズが1500万ユーロの転換社債を発行
ドイツのハイエンドメタル3DプリンターメーカーのLMソルーションズが、1500万ユーロ(約18億円)の転換社債を発行する。SLMソルーションズの既存株主を対象にしたもので、利率は2%。利息は2020年10月15日から毎四半期ごとに支払われる。株式への転換は2022年7月から行使できる。SLMソルーションズは、調達する資金を製品開発や営業・サービス拠点拡充に使うとしている。 SLMソルーションズのメダー・ハジャーCEOは、「我々の既存株主は、これまでも転換社債を引き受けて下さり、多く方が株式へ実際に転換されました。今回新たに資金を調達することで、現在進行中の新型コロナウィルスのパンデミックを乗り越え、会社のさらなる成長軌道を確保したいと思います」とコメントしている。 転換社債発行の報道を受け、ドイツ・フランクフルト証券取引所に上場されている同社の株価は、前日終値から6.02%値上がりした7.96ユーロ(約955円)で取引を終えた。 転換社債は、発行時に設定された転換価格で一定期間内において保有者が株式に転換できる社債。株価が値上がりした際には株式に転換し、キャピタルゲインを得ることができる。一方、株価が低迷または下落した場合、設定された利息を受け取ることができる。株価の上昇によるキャピタルゲインと、安定した利息収入の両面を持つタイプの社債。
掲載日:2020年7月20日:介護施設でのフード3Dプリンターの導入が拡大
介護施設でのフード3Dプリンターの導入が拡大している。スペインのフード3DプリンターメーカーのFoodiniによると、同社のフード3Dプリンターは、嚥下障害を抱える高齢者が入居する介護施設での活用が広がっているという。 Foodiniの共同創業者のリネット・カスマ氏によると、同社は当初、ホテル、レストラン、ケータリングなどの飲食業のセクターでの利用を想定してフード3Dプリンターを開発したという。しかし、実際の需要は限定的で、出荷数も予定以下にとどまったという。カスマ氏は、「我々の当初のビジョンは、フード3Dプリンターを飲食店や一般家庭における新たなアプライアンスとして普及させることでした。しかし、そのビジョンは、やや早すぎたようです。家庭用コーヒーメーカーが今日までに家庭に普及するのに30年から40年を要しました。家庭でフード3Dプリンターが普及するには相応の時間を要するでしょう」とコメントしている。 Foodiniのフード3Dプリンターは現在、スペイン、日本、シンガポール、オーストラリアなどの各国の介護施設で試験的に導入され、高齢者用オンデマンド調理器として利用されている。素材は介護施設の管理栄養士がユーザーのニーズや健康状態に合わせて開発している。 フード3Dプリンターを開発する機運は今日までに世界的に高まったが、フード3Dプリンター自体の普及は進んでいない。
掲載日:2020年7月19日:アライン・テクノロジーがドイツのCADソフトウェアメーカーのEXOCADを買収
米カリフォルニア州に拠点を置く歯科矯正用アライナー製造大手のアライン・テクノロジーが、ドイツのCADソフトウェアメーカーのEXOCADを買収する。買収価格は3億7600万ユーロ(約451億2千万円)で、投資ファンドのカーライル・グループから株式の大半を譲り受ける。EXOCADの買収により、アライン・テクノロジーは歯科医師用アライナーデザイン・プラットフォームをさらに強化することになる。 カーライル・グループのソーステン・ディッペル・マネージングディレクターは、「我々は、EXOCADと、特に同社の創業者と、極めてファンタスティックな関係を築いてきました。我々が同社へ投資してから今日までの同社の働きは素晴らしいものでした。今回のアライン・テクノロジーによる買収は、EXOCADの将来のポジションをさらに高めることになるでしょう。EXOCADのチーム全員の成功を確信しています」とコメントしている。 アライン・テクノロジーのジョー・ホーガン社長兼CEOは、「EXOCADのテクノロジーは、アライン・テクノロジーのデジタルプラットフォームをさらに強化するでしょう。特にエンドトゥエンドの包括的歯科医療分野におけるインビザライン治療を、より洗練させることになると確信しています」とコメントしている。 アライン・テクノロジーは、SLA3Dプリンターを使った歯科矯正用アライナー製造大手。世界で初めて3Dプリンターでアライナーを製造し、今日までに全世界で3千万人のユーザーを抱えるまでに成長している。
掲載日:2020年7月18日:エボニックがテキサス州オースティンに3Dプリンティング・テクノロジーセンターを開設
ドイツの化学メーカーのエボニックが、アメリカ・テキサス州オースティンに3Dプリンティング・テクノロジーセンターを開設した。アメリカ現地時間の今週、同社が発表した。センターではパウダーベッド・フュージョン3Dプリンター用のポリマー系素材の研究開発などが行われる。 ストラクチャードポリマー・テクノロジーセンターと名付けられた施設の開設は、エボニックによるストラクチャードポリマー社の買収に基づくもの。ストラクチャードポリマーは、アディティブ・マニュファクチャリング用ポリマーパウダーの製造に特化したスタートアップ企業。 エボニックのトーマス・グロス-パッペンダール氏は、「テクノロジーセンターは、エボニックの傘下でのストラクチャードポリマーのサクセスストーリーの続編になるでしょう。市場ニーズに対応し、アディティブ・マニュファクチャリング用ポリマーパウダーの製造を行ってゆきます。北米市場における生産能力を拡充することで、地域のパートナーにより細かいサポートと技術的なオプションを提供することが可能になります」とコメントしている。 エボニックは、ドイツのノルトラインヴェストファーレン州エッセンに拠点を置く化学メーカー。全世界100カ国以上で事業を展開し、3万2千人の従業員を擁している。日本でも、エボニックジャパン株式会社を含む三つのグループ会社が事業を展開している。
掲載日:2020年7月17日:COBODインターナショナルがベルギーで二階建住宅を3Dプリンターで建設
ベルギーの建設3DプリンターメーカーのCOBODインターナショナルが、ベルギーで二階建住宅を3Dプリンターで建設し、話題になっている。 COBODインターナショナルが建設したのは、床面積90平方メートルの住宅。ファイバーを混ぜた特殊コンクリートを素材に建設された住宅の建設にかかった時間は三週間。関係者は、建設にかかる時間を今後最短で二日まで短縮できるとしている。 COBODインターナショナルのマリーク・アート・プロジェクトマネージャーは、「素材の強度は、従来のレンガなどの素材の三倍程度です。コンクリートにファイバーを混ぜることで、鉄筋の量を大幅に削減することができます。建設3Dプリンターを活用することで、素材、時間、予算をそれぞれ60%程度削減することが可能になります」とコメントしている。 研究プロジェクトとして建設された住宅は、エントランスホール、二つのリビングルーム、キッチンで構成されている。今後は床暖房システム、ソーラーパネル、ヒートポンプ、グリーンルーフなどの各種の実験が行われる予定。 COBODインターナショナルは、2018年9月にヨーロッパ初の建設許可付き3Dプリント住宅を建設し、話題を集めた。同社の建設3Dプリンターは、UAEのドバイ市にも採用されている。
掲載日:2020年7月16日:欧州特許庁への3Dプリンティング関連特許申請件数が8年で4.9倍増加
欧州特許庁への3Dプリンティング関連特許申請件数が8年で4.9倍増加していたことがわかった。欧州特許庁が発表した資料で明らかになった。発表によると、2010年の3Dプリンティング関連特許申請件数は828件で、2018年は4072件だった。2015年は1808件で、2018年までに年率36%で増加した。 申請者の国別では、アメリカが全体の37.8%を占めて一位だった。次いでドイツ(19.1%)、日本(9.2%)、イギリス(5.0%)、フランス(4.8%)、オランダ(4.0%)、スイス(3.6%)とそれぞれ続いた。 特許申請した企業には、GE、ユナイテッドテクノロジーズ、レイセオン・テクノロジーズ、シーメンス、ストラタシス、スリーディーシステムズ、EOS、HP、ロールスロイス、富士フィルム、リコー、DSM、ボーイング、キヤノン、ジョンソンエンドジョンソン、ナイキなどが含まれた。 欧州特許庁のアントニオ・カムピノス長官は、「3Dプリンティング関連特許の申請件数の増加は、デジタル技術全体の増加を反映したものであり、経済全体のデジタルトランスフォーメーションの現実を示したものです。欧州特許庁への特許申請においても、際立って増加しているセクターになっています」とコメントしている。 欧州特許庁は、欧州特許条約に基づいて設置された地域特許庁。ドイツのミュンヘンに拠点を置き、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、スイスなどを含む欧州主要国38か国が加盟している。
掲載日:2020年7月15日:テーラーメイドがフォームラブズの3Dプリンターでゴルフクラブのプロトタイプを製造
アメリカのゴルフクラブメーカーのテーラーメイドが、フォームラブズの3Dプリンターでゴルフクラブのプロトタイプを製造している。テーラーメイドはこれまでにゴルフクラブのプロトタイプを外部の3Dプリンティング・サービスビューローに製造委託していたが、フォームラブズの3Dプリンターによる内製に切り替えた。 テーラーメイドのクリス・ロリンズ氏は、「デスクトップ3Dプリンターは通常、サービスビューローよりも低コストです。サービスビューローが提供する素材やテクノロジーのラインナップは魅力的で、デスクトップ3Dプリンターは及びませんが、ポストプロセスにかかるコストなどを鑑みますと、トータルではデスクトップ3Dプリンターの方がベターであると考えました。特に100種類以上のプロトタイプを製造する場合には、インハウスの3Dプリンターを使った方が時間もセーブできます」とコメントしている。 フォームラブズは、「フォーム2」「フォーム3」などのSLA方式の3Dプリンターをリリースしている。それぞれのシリーズで使われる樹脂素材は、一般的な3Dプリンティング・サービスビューローで使われる樹脂素材よりも大幅に安価であるとされる。 テーラーメイドは1979年設立。世界で初めてメタルウッド・ドライバーをリリースしたゴルフクラブメーカーとして知られている。同社はテーラーメイドゴルフとアダムスゴルフの二つのブランドのゴルフクラブと、アシュワースゴルフのブランドでゴルフ用アパレル・フットウェア製品を、それぞれ製造販売している。
掲載日:2020年7月1日:後編|世界最高レベルの3Dプリンターで作られた 世界最大級のジオラマで見る日本橋
「3Dプリンターのこれからの課題と未来予想図」
先日リニューアルオープンした三井不動産レジデンシャルの「日本橋サロン(日本橋三井タワー内)」。そこで一際目をひくのが、日本橋の街を再現した巨大なジオラマだ。なんとこれは、世界最高レベルを誇るフルカラー3Dプリンターで100%出力されたもの。スケールの大きさも精密度も前例のない、この桁違いのプロジェクトとは?

稀代の浮世絵師、歌川広重の『名所江戸百景』にも描かれているシンボリックな暖簾(のれん)を垂らした呉服店「越後屋」。その老舗が日本橋の重要文化財として知られる三井本館が現在建っている場所にあったことは有名な話だが、そんな江戸文化が感じられる街、日本橋周辺を3.59km×2.36kmの範囲でジオラマ化するプロジェクトが、無事完成を迎えた。

世界最大級のジオラマを3Dプリンターですべて出力して組み上げるというこの前例のない試みについて、前編では完成したジオラマのディテールや制作過程を、中編ではいま3Dプリンターでつくる価値についてお届けした。
後編では、プロジェクトを通して見えた3Dプリンターの今後の課題や未来の展望について、当媒体「セカプリ」の代表で当プロジェクトの制作を担った木下謙一(株式会社ラナキュービックほかRANA UNITEDグループ代表取締役CEO)と山口修一(株式会社マイクロジェット代表取締役CEO)の両氏が語り尽くす。

世界最大級のジオラマから得られた収穫は計り知れない
木下「今回のジオラマは、何もかもが前例のないものでしたが、とても合理的にあらゆる作業ができましたし、これまでにないモノ作りが体験できました。大型のフルカラー3Dプリンターを3台以上、何十時間も連続して稼働し続けるというのはありえないことだと思いますが、最新のテクノロジーを使って、従来の日本人らしさと言われるような気合と根性とはまた違う方法論で、画期的なジオラマが完成したという実感があります」
山口「デジタルゆえの利点も多くありましたね。色味が合わないと分かった時点で、すぐに作り直しをしたり、その修正部分も2日後にはチェックできたりと、3Dプリンターで制作することはデジタルならではのパフォーマンスが随所に発揮されたと思います」結果大きなトラブルもなく完成を迎えたが、それだけにこのチャレンジから得られた収穫は計り知れない。これからのモノ作りやビジネスに活かせるヒントはいくつも見つかったようだ。
山口「まず今回の試みで、最大のリスクだったのが、稼働中に何らかのトラブルでプリンターが止まってしまうということですよね。結局3ヶ月間故障なく動き続けたわけですから、ミマキエンジニアリングさんにとってもいい前例が作れたと思います。個人的には、予想以上に3Dプリンターは安定していたなと感じました」
木下「そもそも前例のないことをやったので、最終的にこうなりますということがお見せできない状態からのスタートでした。クライアントをはじめプロジェクトチームのみなさんには非常に感謝しています」
山口「もし、最初の段階でこれは無理だと判断していたら今回の収穫はなかったわけですし、この実例は何か新しいビジネスのスタートになるかもしれませんね」これだけ大規模なジオラマを短時間で作り上げたことは、今後の3Dプリンターの使い方の道標にもなる。例えば、量産化できるホビーのツールや災害時の検証、ほかの使い方も模索できそうだ。山口「ホビーやフィギュアということであれば、フルカラーはまだまだコスト的に高いので難しいところはあると思います。ただ、自分で色を着けるということなら、ホビーの範疇として使える安価な3Dプリンターやその活用例は、次々に出てきています」
木下「シューズメーカーがソールの一部を3Dプリンターで作ったり、メガネメーカーがフレームを作ったり、デザインと掛け合わせて身近なもので使う例は、たくさんありますからね。そういった活用法は今後も広がるんじゃないでしょうか」
山口「3Dプリンターはますます市場を拡大していくと思います。これまでの製造業はマスプロダクション。言わば メーカーが規格を決めてそこから選ばせる“押しつけのものづくり” でした。しかし、いまはデジタル技術の活用によって、一人ひとりに自分のものを提供するマスカスタマイゼーションが重視される時代です。一人ひとりが自分にぴったりのものが欲しいと思う気持ちがある。3Dプリンターはそれを解放する技術です。このチャンスに挑戦する方が増えればと思います」
世界の技術に追いついていくために必要なこと
ますます身近になる3Dプリンター。モノ作りが得意な日本は、これからの未来に期待が持てそうだが、そもそも3Dプリンターの開発に関しては、現状、世界的に見てどんな立ち位置にいるのだろうか?
山口「残念ながらドイツなどの先進国に比べると、かなり遅れを取っていると思います。例えば日本で3Dプリンターの展示会をやると出展は50?100社程度ですが、最新のドイツで行われた展示会の出展社数は、800社以上ですから、全然規模も熱量も違うんですよ。また欧米では、3Dプリンティング関連産業が根付こうとしていますから。例えば今回のようなリアルなジオラマで、CGを使わず特撮をするというような観点など、角度の違う見方や活用方法でビジネスを考えていくことは必要だと感じますね」
木下「僕も今回やってみて、リアリティを目の当たりにすると従来のジオラマとは意味合いが変わったなと感じました。ジオラマは本来、現実の世界の建物や街を単に縮小したものですが、ここまでリアリティがあると、ちょっと違ったものに見えてきますね。それに共感や理解をしてくれる個人、企業と新しいビジネスを考えていくのはありだと思います」
日本橋の街の3Dプリンター製ジオラマを作ったことで、両氏にはまた新しいものが見えてきたようだ。ところで、今回のプロジェクトでは、やり残したと感じることはないのだろうか?
木下「時間がもうちょっとあれば、いろいろとできたかなとは思います。ひとつは、樹脂を中空にして樹脂の量もコストも削減できたのではないかということ。あとは、電車や車、船、人といった小道具をもっと使えば、さらにリアリティが出せたかなとは感じます。ですがそれは今からでも修正はできますし、街並みが変わればブロックごとに差し替えることもできます」
山口「リアリティと、そして追加修正が容易にできるのはデジタルの特性ですね。あと、日本橋周辺のジオラマを作ってわかったのですが、東京の土地活用は飽和していたかと思っていたのですが、上空から見ると低層建築が密集して空間がある場所が結構あることに、初めて気がつきました」
木下「そうですね。小さいビルと大きいビルの差が著しいところが結構ある。やはりリアルなジオラマを作ると新しい発見がありますね。都市機能を考えるうえでも、有意義な模型としてもいろいろ活用できたら嬉しいなと思います」
山口「あと3Dプリンターでいえば、もう少し子どもと触れ合う機会を増やしていきたいなとは思っています。実はゲームとは違って3Dプリンターは、大人と子どもが一緒になって楽しめるツールにもなるんです。単純に作りたい形になって立体物が出てくること自体体験したら楽しいですし、そうやって子どもの頃からプリンターに触れる経験があれば、もっとユニークなアイデアやビジネスが生まれるようになるかもしれません。私はそれを実現するための子どもと3Dプリンターを結びつける活動に、これからまた挑戦していきます」
■プロフィール
木下謙一(きのした・けんいち)
1969年生まれ。株式会社ラナデザインアソシエイツなどクリエイティブとソリューションを提供するラナグループの代表取締役CEO、武蔵野美術大学非常勤講師。1992年、武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業後、NHKアート等を経て、1997年にラナデザインアソシエイツを設立。多くの著名企業のウェブサイト構築やアーティストのCDジャケット、広告ビジュアル、アプリ制作などを手がける。The New York Festivals、London International Advertisingawards、東京ADCほか受賞は多数。

山口修一(やまぐち・しゅういち)
1957年生まれ。株式会社3Dプリンター総研代表取締役CEO、株式会社マイクロジェット代表取締役CEO、一般社団法人日本3Dプリンター協会代表理事、工学博士、インクジェット&3Dプリンターコンサルタント。1983年、東京工業大学大学院理工学研究科修了後、エプソン株式会社(現セイコーエプソン株式会社)を経て1997年にマイクロジェット社を設立。以後、国内外でインクジェット技術普及のための講演活動や技術支援を積極的に行っている。2012年、『インクジェット時代がきた!』(光文社新書)を上梓。3Dプリンターやインクジェット関連の講演、論文、著作多数。