3D Printing 3D造形

データ作成サービス

3Dプリントに必要な3Dデータの作成サポートをいたします。プロダクトの設計データから、有機的なフィギュア造形のためのデータまで、あらゆるジャンルの3Dデータに対応可能です。

事例をひとつ紹介します。
「世界有数の大きさを誇る巨大ジオラマプロジェクト」
日本橋エリアの巨大ジオラマ作成に当たっては、航空写真から3Dデータを作成し、80以上のエリアに最適な形状で分割したデータを作成しました。
皇居のお堀の水の表現や公園の木々、そして複雑に立体交差する高速道路などを忠実に再現してモデリングするテクニックやノウハウは長年の経験の賜です。

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ベースデータの入手
今回は、CADセンター様から提供いただいた、実際に測量された地図(1/1000データ)を基にプリント用のデータを制作しました。基になったデータは、通常CG制作に使われる、いわゆる板状のモデルで構成された3Dデータです。
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プリント用データの最適化
板状の3Dデータを、出力に適したデータに作り直します。プリントデータは用途によって解像度が違います。
今回は、ジオラマ制作ですので、最低のモデルの厚みを1mmと決めました。これは、プリンターが許容できる強度で決定します。全ての板モデルに最低1mm以上の厚みをつけて作り直します。
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テクスチャーの設定
次に、各建物にテクスチャーの設定を行います。今回のプリンターは樹脂フルカラープリンターですので、テクスチャーを設定すると、フルカラー(色付き)でプリントが可能です。全ての重要建物は専用のテクスチャーを、それ以外は汎用テクスチャーを用います。
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建物以外の作り込み
建物以外に、橋や鉄道、高速道路など、モデルの出来を左右するオブジェクトを作り込みます。
一度にプリント出来る範囲は決められているため、それらを最適な範囲で区切る作業も必要です。特に川などの造形は、そのまま区切ってしまうと、見た目に影響があるので、出来るだけ上手く境界線を決める必要があります。
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3Dプリント用データチェック
出来上がったモデルはプリントの工程へ進みます。
一度に出力できるプリントサイズはおおよそ500mm×500mm×高さ360mm程度です。密度の高いモデルはデータ量が多く、プリンターの許容範囲を超え、出力エラーとなってしまいます。そのため、改めてデータの最適化をする必要があります。また、ベースデータが板状であったため、エラーとなるデータが後から見つかる事があり、それらをひとつひとつ潰して行くには多くの時間が必要になりました。
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3Dプリント造形
実際に出力した大きなモデルは300mm×400mm×高さ70mm程度となり、重さも5kgを超えます。高さのある建物は、一度にプリントが難しいため、別パーツとして、後から追加する様にしました。さらに1〜3kgの重量が加わります。樹脂は体積が増えると、大きく縮みます。中には5mm以上縮む場合があります。形状によっては、そってしまうモデルがあり、後加工で歪みを修正したり、データ上で歪まない工夫を入れる必要があります。大きく縮むとそれぞれの区画が合わなくなり、並べた時に問題が発生します。
モデルは全部で86ピース、全て合わせると3,590mm×23,600mmの世界最大のフルカラー樹脂プリントモデルとなりました。