3Dプリンター NEWS

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2025年2月12日 アメリカで「3Dプリント住宅ブーム」が終焉か
アメリカで「3Dプリント住宅ブーム」が終焉したという雰囲気が流れている。 アメリカ現地時間の先週、テキサス州に拠点を置く建設3Dプリンターメーカーで3Dプリント建設企業のICONが従業員の25%にあたる114名をレイオフするというニュースが報道された。レイオフは、同社が昨年に実施した全従業員の20%に対して行ったレイオフに続くもので、今年2025年3月8日付けで実施される。 ICONは、これまでにベンチャーキャピタルなどから総額で4億5000万ドル(約697億5000万円)の資金を調達するなど、アメリカの建設3Dプリント企業の雄としてプレゼンスとポジションを獲得してきていた。同社に近いアナリストは、ICONのこれまでの事業を後押ししていた追い風が収まりつつあり、同社の業績は今後難しい局面を迎えると予想している。米カリフォルニア州オークランドに拠点を置く3Dプリント住宅メーカーのマイティ・ビルディングズも身売りを検討していると現地メディアが報じている。報道によると、マイティ・ビルディングズはニュージャージー州を拠点にする金融サービス会社のロック・クリーク・アドバイザーと共同で、自社業務の営業譲渡などによる売却を検討しているという ロック・クリーク・アドバイザーは自らのLinkedInポストで、マイティ・ビルディングズが現在売却中であり、オファー期限を2025年2月14日に設定していると投稿している。
2025年2月11日 ビヨンド・ミートが「ビヨンド・ステーキ」新シリーズ二種類の販売開始
アメリカの代替肉メーカーでNASDAQ上場のビヨンド・ミートが、大体ステーキ肉「ビヨンド・ステーキ」(Beyond steak)新シリーズ二種類の販売を開始した。ビヨンド・ミートが販売を開始したのは「ビヨンド・ステーキ・チミチュリ」(Beyond steak Chimichurri)と「ビヨンド・ステーキ韓国バーベキュースタイル」(Beyond steak Korean BBQ style)の二種類。いずれもビヨンド・ミートの製品を販売しているスーパーマーケットチェーンで購入できる。ビヨンド・ステーキ・チミチュリは、アルゼンチンやウルグアイなどのラテンアメリカ国で主に使われているソースのチミチュリをベースにした代替ステーキ。チミチュリはリーブオイル、ニンニク、ビネガーなどを主原料に、各種のハーブなどを加えたスパイシーソース。ラテンアメリカではステーキやバーベキューなどによく使われている。 ビヨンド・ステーキ韓国バーベキュースタイルは、醤油をベースにガーリックパウダー、チリパウダー、フルーツジュースなどをミックスしたソースで味付けされた代替ステーキ。アメリカでも人気の韓国焼肉「プルコギ」をモチーフにしている。 ビヨンド・ステーキは、ビヨンド・ミートの代替肉製品の中でもっとも売上を稼いでいるシリーズ。ビヨンド・ミートは人気製品カテゴリに新シリーズ二種を加えることでさらなる売上の増加を見込んでいるものと見られる。
2025年2月10日 デヴィッド・ステリン氏がナノ・ディメンションの取締役に就任
イスラエルのエレクトロニクス3DプリンターメーカーでNASDAQ上場のナノ・ディメンションの取締役にデヴィッド・ステリン氏が就任した。デヴィッド・ステリン氏はハイテクセクターにおいてキャリアを積んできた業界のベテランで、前職で半官半民の大手通信企業テレコミュニケーションズ・インダストリー・アソシエーション(TIA)でマネジメント職を務めた。同氏はこれまでにスピレント・コミュニケーションズ、MRVコミュニケーションズ、オーバーチュア・ネットワークス、セテラス・ネットワークスなどにおいてマネジメント職を歴任している。 同氏はアメリカ海軍大学で学士の学位を、ナショナル大学大学院で経営学修士号(MBA)を、それぞれ取得している。 ナノ・ディメンションの取締役会会長のオフィル・バハラヴ氏は、「デヴィッド・ステリン氏を取締役会にお迎えできることを興奮とともに歓迎します。デヴィッドは我が社が現在最も必要としているタイプの人材で、彼の経験は我が社の今後の戦略的イノベーションの展開にとって有益となるでしょう。ナノ・ディメンションの株主利益を尊重し、会社の可能性を最大限に引き出すことに貢献してくれることを確信しています」とコメントしている。
2025年2月9日 雪国まいたけが「キノコのお肉」代替肉シリーズの販売開始
雪国まいたけが、2025年2月18日より「キノコのお肉」代替肉シリーズの販売を開始する。「キノコのお肉」シリーズは、マイタケの繊維を活かした肉のような食感を実現した「代替肉」で、現在代替肉市場で主流となっている大豆由来代替肉とは一線を画す製品となっている。 雪国まいたけでは、そのまま食べられる「キノコのお肉」シリーズのほかに、炊き込みご飯ができる「雪国まいたけご飯の素・キノコのお肉入り」などのラインアップを揃える。「キノコのお肉」シリーズは、雪国まいたけが「キノコで何ができるかを研究して生まれた食材」で、マイタケの繊維を活かし、高食物繊維、低糖質、低脂質ながら肉のようなうま味と食べ応えを実現したとしている。 市場調査会社シードプランニングによると、世界の代替肉の市場規模は2020年に110億ドル(約1兆6720億円)規模に達し、2030年に886億ドル(約13兆4672億円)規模にまで拡大すると予想されている。代替肉市場は、食肉回避の嗜好が強いとされるヨーロッパ諸国を中心に拡大しており、今後も同様のトレンドが続くと見られている。 海外での代替肉市場の拡大に伴い、日本でも代替肉製品の市場投入が相次いでいる。雪国まいたけの他にも、これまでにカゴメ、マルコメ、日本ハム、大塚食品などのメーカーが代替肉製品を市場に投入している。
2025年2月8日 スペインのマドリードで3Dプリンターパーティー2025が開催
スペインのマドリードで3Dプリンターパーティー2025が開催される。今年で9回目の開催となる3Dプリンターパーティーは、マドリードのラ・ナーヴェ・イノベーションセンターで2025年5月1日から4日までの四日間の日程で開催される。 開催期間中、会場には世界各地から3Dプリンターメーカー、ソフトウェアメーカー、フィラメントメーカー、各種サービスビューローなどが出展し、ユーザーと交流する。また、同期間中40人以上のゲストスピーカーがトークセッションなどを行う。また、「ミート・アディット」と名付けられたカンファレンスも開催され、世界各地から招待された業界リーダーによるパネルセッションも行われる。今回のカンファレンスでは、3Dプリンター用素材、新たに開発されたブレークスルー・アプリケーション、医療現場におけるアディティブ・マニュファクチャリングテクノロジーの活用などのテーマでディスカッションが行われる。 スタートアップゾーンでは、12人の起業家がプレゼンテーションを行い、投資家やユーザーなどに自分たちへの投資を呼びかける予定。 パーティーの参加費用は、四日間すべてアクセス可能なフルアクセスチケットが65ユーロ(約9750円)となっている。
2025年2月7日 LOTポーランド航空が自社ボーイング737旅客機に3Dプリント部品を搭載
ポーランドのフラッグキャリアLOTポーランド航空が、自社ボーイング737旅客機に3Dプリント部品を搭載しているとして話題になっている。ポーランド航空が搭載しているのはアームキャップと呼ばれる座席用交換部品。ラトビアの航空機部品メーカーのアディティブ・マニュファクチャリング・クラフト社が製造した。LOTポーランド航空のジュニアスペシャリスト、マジャ・マーグル氏は、「航空機内のキャビンで使用されている部品の多くは、長時間の飛行や使用により通常以上に劣化が進みます。それゆえ、交換部品を常備しておくことはとても重要なことです。時には、通常のルーティンよりも早く部品が劣化することもあります。その場合、これまでの製造方法では供給に時間がかかるケースがあります。その結果、リードタイムが長くなり、時にデザインそのものの変更を余儀なくされてしまいます」と説明している。 LOTポーランド航空では、これまではアームキャップは一般的な射出成型法で製造してきた。3Dプリンターの導入により、オンデマンドでの製造が可能になることが期待されている。 LOTポーランド航空は1929年設立、ワルシャワ・ショパン国際空港を拠点とするポーランドのフラッグキャリア。世界31カ国49都市に就航している。同社は、今日時点で24機のボーイング737旅客機を運用している。
2025年2月6日 ナノ・ディメンションが経営改善計画を発表
イスラエルのエレクトロニクス3DプリンターメーカーでNASDAQ上場のナノ・ディメンションが経営改善計画を発表した。同社暫定CEOのジュリエン・レダーマン氏が発表した経営改善計画は、1億5000万ドル(約232億5000万円)規模の自社株買いを含むもので、今年2025年末までにキャッシュフローを黒字に転換させるというもの。同時に発表された売上高の見通しについても、2024年度第4四半期が1460万ドル(約22億6300万円)、2025年度通年が5780万ドル(約89億5900万円)と、それぞれ上方修正された。 デスクトップメタルとマークフォージドとの合併については現在法的な側面から詳細なレビューを行っているとし、今後の展開に含みを持たせる内容となった。 また、企業ガバナンスの強化を目的に特定の株主権利(ポイズンピル)を廃止し、「戦略的な投資」を強化するとした。さらに、ヨアヴ・スターン前CEO時代に行ってきた一連の企業買収戦略を見直し、「利益確保」を何よりも優先するという方針が示された。 ナノ・ディメンションは、これまでにジュリエン・レダーマン氏を暫定CEOに選任し、株主主導で経営再建を行っている。ナノ・ディメンションの取締役会は、引き続ぎ恒久CEOのサーチを継続するとしているものの、当面はレダーマン氏にCEOの職務を任せると表明している。
2025年2月5日 イスラエルのプライベートエクイティファンドがストラタシスへ1億2000万ドル投資
イスラエルのプライベートエクイティファンドのフォルテッシモ・キャピタルが、アメリカの大手3DプリンターメーカーでNASDAQ上場のストラタシスへ1億2000万ドル(約186億円)投資する。アメリカ現地メディアの報道によると、フォルテッシモ・キャピタルはストラタシスが新たに発行する普通株1165万株を、一株10.30ドルで買取る。一株10.30ドルは、ストラタシスの2025年1月31日の取引終了時点株価に10.6%のプレミアムを上乗せした金額となる。これにより、フォルテッシモ・キャピタルが保有するストラタシスの発行済み株式におけるシェアが1.5%から15.5%へ上昇する。 フォルテッシモ・キャピタルは、アメリカのハイテクスタートアップ企業へ集中的に投資していることで知られている。同社はこれまでに、メタル3Dプリンティング企業のトライトーンや、インクジェット3Dプリンティングシステム開発のコーニット・デジタルなどへ出資してきている。 ストラタシスのヨアヴ・ツァイフCEOは公式ステートメントで、今回のフォルテッシモ・キャピタルによる投資を「ストラタシスの成長戦略をサポートし、同時に株主価値を高めるもの」として歓迎する意向を示している。