3Dプリンター NEWS

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2025年12月22日 日本初の二階建て3Dプリント住宅の販売完了
日本初の二階建て3Dプリント住宅の販売が完了したとして話題になっている。株式会社築(キズキ)が宮城県栗原市に建設した二階建て3Dプリント住宅は、これまでに建築確認や完了検査などの手続きをすべて終え、無事買主に販売された。日本では現在各地で散発的に3Dプリント住宅が建設されてきているが、二階建て以上の多層階建築は現行の建築基準法への適合が難しく、実現していなかった。 株式会社築は、3Dプリント住宅の基礎から仕上までの工程を現場に設置した建設3Dプリンターで一貫施工した。建設資材はタイの建材メーカーSCGが開発した3Dプリント専用のモルタルを使用し、インテリアや主な家具などはポリマー系3Dプリンターで施工・作成されている。壁は、意匠デザイン、構造フレーム、設備スペースが一体化した三層構造をワンステップで成形した。株式会社築は、宮城県栗原市に拠点を置く2023年設立の建設テックスタートアップ企業。建設3Dプリンターを所有し「印刷する建設」をテーマに3Dコンクリートプリンティング技術の社会実装を進める建設テック企業としてプレゼンスを拡げている。住宅建設から防災・インフラ開発までを見据え、地域と技術をつなぐ建設DX企業としても活動している。
2025年12月21日 プリントパルのユーザー数が10万人を突破
AIベースの3Dモデル生成アプリケーション、プリントパルのユーザー数が10万人を突破した。プリントパルは今年2025年4月にリリース・公開されたが、それからわずか8ヶ月未満で10万人のマイルストーンに到達した。 プリントパルはクラウドベースのアプリケーションで、従来型のCADソフトウェアなどを使用せずに3Dモデルを生成する。AIのプロンプトにテキストデータを入力したり、画像を読み込ませてAIに3Dモデルを生成してもらう。3Dモデル生成に加えて、メッシュ最適化やプリントの出力設定などもオールインワンで実行できる。3Dモデルの作成は、これまではCADソフトウェアなどを使って人力で行うのが一般的だった。多くのCADソフトウェアは操作が難しく、トレーニングを受けるなどして操作に習熟する必要があった。プリントパルの登場により、3Dモデル作成を求める人がより多く参入し、アディティブ・マニュファクチャリングの世界をさらに盛り上げることになると期待されている。 プリントパルは2021年設立の、イリノイ州シカゴに拠点を置くソフトウェアメーカー。プリントパルの開発に加えて、ネットワークを通じた3Dプリンティングサービスなども提供している。
2025年12月20日 コンティニュアム・パウダーズが新型銅・ニッケルパウダーをリリース
米テキサス州ヒューストンに拠点を置くアディティブ・マニュファクチャリング用メタルパウダーメーカーのコンティニュアム・パウダーズが、新型銅・ニッケルパウダーをリリースした。C715シリーズと名付けられた銅・ニッケルパウダーはリサイクル原料を元に作られた「航空宇宙レベルの精密素材」。近年特に高まってきている銅・ニッケル合金パウダーのニーズへ対応したものとしている。コンティニュアム・パウダーズのロブ・ヒグビーCEOは、「コンティニュアム・パウダーズの主たる事業目的は、顧客に高い信頼性を持つハイパフォーマンスパウダーを提供することです。新しいシリーズの追加により、特に海洋エンジニアリング、エネルギー、インダストリアルセクターのユーザーのニーズを満たすことが可能になりました」とコメントしている。 コンティニュアム・パウダーズは、オレゴン州立大学の産業素材のライフサイクルを評価するLCAプログラムの対象に選ばれており、新シリーズのライフサイクルも評価対象になる予定。 コンティニュアム・パウダーズは、シンガポールにアジア太平洋地域プロダクション・セールスセンター拠点を、カリフォルニア州クローバーデールにUSテクノロジーセンターをそれぞれ置き、主に産業セクターのユーザーに各種のメタルパウダーを供給している。
2025年12月19日 ポリメーカーが新型フィラメント「Fiberon PETG-rCF08」「Fiberon PET-CF17」の販売を開始
上海に拠点を置くフィラメントメーカーのポリメーカーが、新型フィラメント「Fiberon PETG-rCF08」「Fiberon PET-CF17」の販売を開始した。同社の日本販売代理店を務める株式会社サンステラがプレスリリースで発表した。「Fiberon PETG-rCF08」「Fiberon PET-CF17」は産業用フィラメントの中では扱いやすく、造形安定性の高いPET/PETGベースの造形品で、硬化鋼ノズルを搭載した3Dプリンターであればほとんどの3Dプリンターで利用が可能。カーボンファイバー強化による高い機械特性を両立し、治具・機能部品・実用品の造形を可能にする実用性特化の3Dプリンターフィラメントであるとしている。 「Fiberon PETG-rCF08」は8%の再生カーボンファイバーを配合。PETGの造形性を維持しながら強度・剛性が向上した。造形時に反りにくく、優れた層間接着性と安定した吸湿特性を特徴としている。 「Fiberon PET-CF17」は17%の短繊維カーボンファイバー を配合。 より高剛性・高強度が求められる用途に特化し、 造形時の反り・収縮が少なくより高い寸法安定性が保て、大型パーツや高荷重部品に適した設計であるとしている。 いずれも株式会社サンステラのショッピングサイトや、Amazonにて購入可能。
2025年12月18日 18歳の少年が起業した3DプリントECビジネスが月商30万ドルを突破
アメリカの18歳の少年が起業した3DプリントECビジネスが、月商30万ドル(約4650万円)を突破したとして話題になっている。アメリカ現地メディアの報道によると、ニューヨーク市郊外に住む18際のマイケル・サターリー君が立ち上げたクルーズカップ(CruiseCup)は3Dプリンターでオリジナルのカップホルダーを製造してオンラインで販売を開始したところ、SNSを通じて話題となり、販売開始からすぐに月商30万ドルに到達したという。マイケル君は、主にインスタグラムとTikTokにショート動画を多数投稿した結果、合わせて100万回以上視聴されるなど拡散に成功したとしている。ショート動画は製品が実際にプリントされる様子などを紹介し、多くのインターアクションを獲得している。 アメリカの経済誌ビジネス・インサイダーによると、マイケル君は製品のプロトタイプのみならず、最終製品も3Dプリンターで製造して消費者へダイレクトに販売しているという。マイケル君は現在、自宅の一部を工場に改装し、100台以上の3Dプリンターをフル活動して製品を製造している。 マイケル君は16歳の時から3Dプリンターを使い始め、これまでにクロックス用アクセサリーなどを製造販売してきている。
2025年12月17日 アメリカの株式投資専門ウェブサイトがビヨンド・ミートの将来を危惧
アメリカの株式投資専門ウェブサイトが、大手代替肉メーカーのビヨンド・ミートの将来を危惧する記事を配信して話題になっている。 株式投資専門ウェブサイト「モトリー・フール」(The Motley Fool)はビヨンド・ミートの最近の株価について論評する記事を掲載し、「植物由来代替肉メーカーのリーディングカンパニーであるビヨンド・ミートは、2019年5月に最高値234.90ドルを記録し、時価総額141億ドル(約2兆1855億円)に拡大したものの、その後の事業の低迷などにより株価が下落し、直近では1ドル台にまで値下がりしてしまったと説明している。ビヨンド・ミート凋落の原因として、飲食業界、小売店、消費者は2019年当時は物珍しさもあってビヨンド・ミートの代替肉を試してみたが、価格がより安い「普通の肉」からのスイッチングが進まず、消費離れが進んだ結果だとしている。 同ウェブサイトはまた、ビヨンド・ミートが抱える借入金や社債などの債務の総額が11億ドル(約1705億円)に達しており、同社のバランスシートの脆弱性に繋がっていると指摘している。 結論として、ビヨンド・ミートの経営状況は楽観視できる状態ではなく、来年2026年も引き続き厳しい年になりそうだと予想している。
2025年12月16日 ブルーオリジンがアディティブ・マニュファクチャリング担当取締役を募集
Amazon創業者ジェフ・ベゾス氏が立上げ、会長を務めるアメリカのロケット開発ベンチャー企業のブルーオリジン(Blue Origin)が、アディティブ・マニュファクチャリング担当取締役を募集している。アメリカ現地メディアの報道によると、ブルーオリジンが募集しているアディティブ・マニュファクチャリング担当取締役は、ブルーオリジンのロケットおよびロケットエンジン、宇宙船などの製造について、3Dプリンティングなどによる製造全般を担当する。職務には製造サプライチェーンの統合、オペレーションのテスト、品質・ミッション保証、工場における生産工程管理などが含まれるとしている。 アディティブ・マニュファクチャリング担当取締役はまた、ブルーオリジン全体のアディティブ・マニュファクチャリング戦略の策定にも責任を負うとしている。 応募に際しての資格要件は、エンジニアリング学士以上の学位保有者で、経営学修士またはエンジニアリング関連収支以上の保有者が望ましいとしている。また、製造現場におけるリーダーシップ経験10年以上も望ましいとしている。 ブルーオリジンは2000年設立の米ワシントン州に拠点を置く新興ロケットメーカー。有人宇宙船ニューシェパードや、大型ロケットニューグレンなどを製造・運営している。
2025年12月15日 サンタクルーズの企業が3Dプリントサーフボードの製造販売を開始
米カリフォルニア州サンタクルーズの企業が、3Dプリントサーフボードの製造販売を開始したとして話題になっている。 大手メディアCBSの報道によると、サンタクルーズに拠点を置くスウェルサイクル(Swellcycle)は、生分解性PLAポリマーを使って3Dプリンターでサーフボードを製造している。従来サーフボードは素材ブロックを切削して作られるが、加工の過程で削りくずなどが生じ、全体の40%程度が廃棄されているという。3Dプリンターでサーフボードを製造することで廃棄ロスを大幅に削減できるとしている。スウェルサイクルのアンバサダー、タイラー・ジェームズ氏は、「海はパワフルです。私にとってかけがえのないものです。海に出るとそこにいるのは海と自分だけです。それゆえ、サーファーはどのようにすれば今後もサーフィンを楽しむことができるかを真剣に考えるべきです。海を大切に思う気持ちがあれば、我々がどのようにサーフボードを製造すべきかを考えるべきであることに気付くはずです」とコメントしている。 サンタクルーズ(Sanra Cruz)は、サンフランシスコの南115キロメートルにある人口6万3000人の小都市。長い海岸線を持ち、年間を通じて温暖であることなどからサーフィンを楽しむ人が集まる「サーファーズパラダイス」として名を知られている。