3Dプリンター NEWS

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2025年6月25日 ICONがテキサスA&M大学などと共同で農業研究者用3Dプリント住宅を建設
テキサス州に拠点を置く3Dプリント住宅メーカーのICONが、テキサスA&M大学などと共同で農業研究者用3Dプリント住宅を建設して話題になっている。ICONが建設したのは広さ1197平方フィート(約111.2平方メートル)の三棟の平屋建て住宅。テキサス州マクグレガーのテキサスA&M大学農業研究技術イノベーションセンターの敷地内に設置された。 テキサスA&M大学のアグリライフ・リサーチ担当ディレクターのクリフ・ラム氏は、「これらの3Dプリント住宅の建設は、マクレガーで進行中のアグリテック・イノベーションをさらに加速するためのものです。業界のコラボレーションを強化し、イノベーションをさらに進めることになるでしょう。農業の研究者達に研究サイトへのアクセスを提供し、テキサス州全体で農業の革新的技術を広めるという我々のミッションを実現してくれるでしょう」とコメントしている。ICONのビジネスディベロップメント担当ディレクターのベラ・ナウランド氏は、「テキサスA&M大学アグリライフ・リサーチのためのプロジェクトが完了したことに安堵しています。完成した3Dプリント住宅は、学生、研究者、教員、業界リーダーにとっての新たな研究拠点となります。テキサスの次世代の農業実現のために大きく貢献してくれることを期待しています」とコメントしている。
2025年6月24日 フォームラブズがDMG森精機と業務提携契約を締結
米マサチューセッツ州に拠点を置くアメリカのSLA3DプリンターメーカーのフォームラブズがDMG森精機と業務提携契約を締結した。フォームラブズのプレスリリースによると、DMG森精機の子会社で周辺ソルーション事業を担当するテクニウム株式会社は、日本国内でフォームラブズのSLA3Dプリンター、3Dプリンター用素材、ソフトウェア製品などの販売を開始する。両者は、フォームラブズの最先端 3Dプリンティング技術とテクニウムの工作機械周辺機器およびデジタ ル技術における強みを統合することで、導入から運用までの包括的なサポートを提供でき、 お客様のより効率的で付加価値の高いソリューションの創出に大きく貢献するとしている。 フォームラブズはSLA3Dプリンターの業界リーダーとしてプレゼンスを広めてきており、同社のFuse1シリーズは世界中で販売されているパウダーベッドフュージョン3Dプリンターの半数以上を占めている。 テクニウムは、先進的な 3Dプリンティング機能を生産ワークフローに統合することを支援し、効率性を高め、コストを削減し、イ ノベーションを加速する新世代の産業アプリケーションを可能にする理想的なパートナーシ ップを目指すとしている。
2025年6月23日 全世界の歯科医療用3Dプリンティング市場が2033年に96億ドル規模へ成長
全世界の歯科医療用3Dプリンティング市場が、2033年に96億ドル(約1兆3920億円)規模へ成長すると予想したレポートが発表された。アメリカの市場調査会社アディティブ・マニュファクチャリング・リサーチが発表したレポート「歯科医療用3Dプリンティング市場2025:マーケットスタディと市場予測」は、2024年時点で52億ドル(約7540億ドル)規模と推定される全世界の歯科医療用3Dプリンティング市場は、今後年率二桁の成長率を維持したまま成長を続け、2033年に同規模へ到達すると予想している。 2024年時点の歯科医療用3Dプリンティング市場の内訳は、ソフトウェア関連製品(3億8800万ドル)、3Dプリンティング用素材(9億6500万ドル)、デンタル・アディティブ・マニュファクチャリング(35億ドル)となっている。 歯科医療用3Dプリンティング市場を牽引する主なプレーヤーとしては、スリーディーシステムズ、BEGO、フォームラブズ、カーボン、アライン・テクノロジーズ、3シェイプ、スプリントレイ、ストラタシス、ラピッドシェイプ、EOSなどを挙げている。 レポート「歯科医療用3Dプリンティング市場2025:マーケットスタディと市場予測」は、概要版が無料で入手できる。
2025年6月22日 リコーUSAがリコー3Dフォー・ヘルスケアを設立
リコーのアメリカ法人のリコーUSAが、リコー3Dフォー・ヘルスケア(Ricoh 3D for Healthcare, LLC)を設立した。リコー3Dフォー・ヘルスケアは、FDA(米食品医薬品局)による安全性認証を受けた、患者ごとにカスタマイズ製造されるテーラーメイド医療機器の製造と販売を行う。また、患者に特化した整形外科治療のインサイト・サージェリーなどで使われるデバイスの製造なども行ってゆく。 リコー3Dフォー・ヘルスケアの副社長兼ジェネラルマネージャーのゲアリー・ターナー氏は、「リコー3Dフォー・ヘルスケアの設立は、五年間に渡って醸成されてきたリコーのビジネスの進化におけるナチュラルな次のステップです。我々のビジネスは急速にスケールし続けており、ビジネスは成長フェーズに突入しています。今こそリコーが蓄積してきた事業の可能性を最大限に花開かせる時であると確信しています」とコメントしている。リコーUSAは、昨年2024年6月にノースカロライナ州ウィンストン・セーラムに医療用3Dプリンティング施設「ザ・リコー3D・フォー・ヘルスケア・イノベーションスタジオ」(The RICOH 3D for Healthcare Innovation Studio)を開設するなど、アメリカの医療3Dプリンティングの領域においてプレゼンスを拡大し続けている。
2025年6月21日 ストラタシスがミシガン州に北米ツーリングセンターを開設
アメリカの大手3DプリンターメーカーでNASDAQ上場のストラタシスが、ミシガン州フリントに北米ツーリングセンターを開設した。自動化ソフトウェア開発のオートメーション・インテリジェンスと共同で開設したもので、最新の自動化技術を用いた次世代のモノ作りを志向し、よりレジリエントでコスト効率の高いサプライチェーンの構築を目指す。 ストラタシスのグローバル・オートモーティブ・アンド・モビリティ担当ディレクターのファディ・アブロ氏は、「このセンターの開設は、アディティブ・マニュファクチャリングがモノ作りの現場に投入されることのインパクトを示す恰好のケースとなるでしょう。センターでは、モノ作りの日常の現場で直面する様々な課題に取り組んでゆきます。モノ作りを試行錯誤し、検証し、ツーリングアプリケーションをスケールさせてまいります。現在の世界が求めているローカルでオンデマンドのモノづくりソルーションをデザインする拠点となることを目指します」とコメントしている。フリント(Flint)は人口8万1252人の、デトロイトの北西約100キロメートルに位置するミシガン州の小都市。アメリカの大手自動車メーカーGMの創業の地であり、かつてはGMの企業城下町として繁栄していた。しかし、GMの工場閉鎖に伴い経済が低迷し、近年は治安悪化、人口減少、社会インフラの崩壊などの各種の社会問題を抱えている。
2025年6月20日 ロケット・ラブとニコンSLMソルーションズがMoUを締結
ロサンゼルスに拠点を置くロケットメーカーでNASDAQ上場のロケット・ラブと、ドイツのメタル3Dプリンターメーカーで日本の大手光学機器メーカーニコン傘下のニコンSLMソルーションズが、MoU(基本合意書)を締結した。 両者の発表によると、ニコンSLMソルーションはロケット・ラブに対し、二機の「ウルトララージ・メタルアディティブ・マニュファクチャリングプラットフォーム」を供給する。ロケット・ラブは、これまでにニコンSLMソルーションの大型メタル3Dプリンター「NXGシステムズ」シリーズを導入するが、さらに大型ののメタル3DプリンターをニコンSLMソルーションから導入することになる。ニコンSLMソルーションのサム・オレアリーCEOは、「宇宙開発の領域でロケット・ラブがさらにスケーラブルでハイパフォーマンスを発揮することをサポートできることを誇りに思います。新たに導入される我々の「ウルトララージ・メタルアディティブ・マニュファクチャリングプラットフォーム」は彼らのイノベーションの限界を押し広げ、よりスケールすることを可能にするでしょう」とコメントしている。 ロケット・ラブは、ロケット本体やロケットエンジンなどの主要パーツの多くをメタル3Dプリンターで製造している。
2025年6月19日 サフランがパリ航空ショーで航空機用大型3Dプリントエンジンパーツを展示
フランスの航空機エンジンメーカーのサフランが、現在開催中のパリ航空ショーで航空機用大型3Dプリントエンジンパーツを展示して話題になっている。サフランが展示しているのはタービン・リアフレームと呼ばれる航空機エンジンのカバー用パーツで、大きさは直径3フィート(約91.44センチメートル)。サフランが3Dプリンターで製造した航空機エンジン用部品としては史上最大だという。サフランのエンジニアリング担当副社長のデルフィン・ディジョー氏によると、3Dプリンターで製造されたパーツは従来の工法で製造されたパーツ重量の三分の一の重さで、製造にかかった時間を従来の18ヶ月からわずか3週間に短縮できたとしている。サフランでは、製造時間を最終的には1週間程度にまで短縮したいとしている。 サフランはフランスのパリン拠点を置く航空宇宙、防衛、通信分野の複合企業体。2005年5月にスネクマとSAGEMとの合併により誕生した。航空宇宙の分野では、主に旅客機などの航空機用エンジンやヘリコプター用エンジンなどを製造している。 パリ航空ショーは、フランスのパリにあるル・ブルジェ空港で隔年毎に開催される航空宇宙機器の国際見本市。ファーンボロー国際航空ショー、ベルリン国際航空宇宙ショーと並んで世界的に有名な航空ショーである。
2025年6月18日 RobozeがComauとパートナーシップ契約を締結
イタリアの3DプリンターメーカーのRobozeが、同じくイタリアのロボットメーカーのComauとパートナーシップ契約を締結した。両者の発表によると、ComauはRobozeのポリマー3Dプリンターを活用し、ロボット用パーツなどの製造を行う。Comauのチーフ・カスタマーマネジメント・オフィサーのジアコモ・デル・パンタ氏は、「ComauとRobozeのテクノロジーが結合することで、イタリア発の最先端ソルーションを世界市場へお届けすることが可能になります。特にオートメーション、ロボティクス、アディティブ・マニュファクチャリングの産業ユーザーには革新的なソルーションを提供することができるようになるでしょう。両者のコラボレーションは、多くの産業や業界にとって目に見えるメリットとなるでしょう」とコメントしている。 Robozeのアレッシオ・ロルッソCEOは、「Comauよりも優れたパートナーを見つけることは不可能です。ロボティクスとオートメーションの領域でComauは世界をリードしています。我々の3Dプリンティング技術とComauのロボティクス・ソルーションは、グローバルインダストリーにとってのユニークな付加価値となるでしょう。このパートナーシップ契約により、クライアントがよりイノベーティブでアジャイル、そしてサステナブルになるようさらに貢献してゆきます」とコメントしている。